2004年11月12日金曜日

人差し指と薬指の長さが同じ男性は暴力的-米研究

人差し指と薬指の長さが同じ男性は暴力的―米研究より。

http://narinari.com/Nd/2004113614.html

2004/11/12 04:24 Written by コジマ

手を広げて、人差し指と薬指を見てください。ノッポの中指を挟んで2本が同じ高さの人は要注意。暴力的な性格を持っている可能性が高いそうなのだ。

これはハンガリー・ペーチ大学の研究を、カナダ・アルバータ大学のアリー・ベイリーさんたちが検討した結果、判明したのだ。ペーチ大学の研究では、健康な女性を対象に人差し指の長さと薬指の長さの比(2D:4D比)を測ったところ、この比が大きい人ほどより女性的で比が小さい人ほど男性的志向が強いという結果が出たそうで、それは男性ホルモン(テストステロン)が関係しているらしいのだ。

つまり、男性ホルモンが多いと人差し指と薬指の長さが近くなり、少ないと差が出るということなのだ。そして、ベイリーさんたちの研究によると、男性で男性ホルモンが多いと暴力的な傾向が多く見られるため、2D:4D比が少ないほど好戦的な性格を表すと結論したそうな。某国の大統領はきっと、人差し指と薬指の長さがまったく同じなのだろう。

この記事を読んだとき、ぼくはおそるおそる指を開いた。人差し指と薬指の長さがぴったんこだったらどうしよう。でも結果は、1センチ以上も違っていた。ふう、と安心したのだけれど、よく考えてみるとぼくはヒゲが濃いし頭も風化しつつある。どう考えても男性ホルモンが多いほうなのだ。これは説明がつかないではないか。

そこで考えたのだ。これはあれだな、人を見かけて判断しちゃダメっていう教訓なんだな、と。もし、指の長さが違うのに「あいつのあだなは『その男凶暴につき』だぜ」とか、ぴったんこなのに「あの人はガンジーのようだわ」って人がいたら、ぜひ知らせてほしいのだ。ちなみに、女性には当てはまらないそうなのでご注意を。

2004年6月11日金曜日

タモキシフェンの副作用ほてり防止のSSRIで効果が減弱

2004.06.11
【ASCO2004ダイレクト】

タモキシフェン服用に伴うほてりを和らげるSSRIがタモキシフェンの効果を減弱

http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/hotnews/archives/313067.html

 乳癌術後のエストロゲン受容体拮抗薬タモキシフェンの服用に伴うほてりを和らげるためによく処方されるSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)が、ある薬物代謝酵素の遺伝子多型を持つ女性においては、タモキシフェンの乳癌再発予防効果を弱めてしまう可能性があることが明らかになった。米国Johns Hopkins Kimmel癌センターのV.Stearns氏が、一般口演「Breast Cancer II」の中で報告した。

 タモキシフェンは薬物代謝酵素シトクロームP450(CYP)によって、エンドキシフェン、N-desmethyl-タモキシフェン(NDM)、4-hydroxy-タモキシフェン(4-OH)などの活性代謝産物に変換されるが、CYP遺伝子の多型を持つ人の頻度は高く、タモキシフェンの効果の個人差はその変異型に依存している可能性がある。また、Stearn氏らのこれまでの報告から、CYP2D6阻害作用のあるSSRIを併用するとエンドキシフェンの血中レベルが大きく低下することが分かっている。

 そこで、Stearns氏らは、乳癌治療のためタモキシフェンを毎日服用している80人の女性を対象に、CYP2D6遺伝子多型とタモキシフェン、それぞれの活性代謝産物の血中レベルとの関係を調べた。その結果、エンドキシフェンのレベルがCYP2D6遺伝子多型と関係し、CYP2D遺伝子に変異のない野生型を持つ女性(51例)のエンドキシフェンレベルは、変異を一つ持つヘテロ型の女性(23例)や変異を2つ持つホモ型の女性(3例)に比べ有意に高かった(p<0.0001)。

 ところが、CYP2D遺伝子野生型とヘテロ型を持つ女性では、CYP2D6阻害作用のあるSSRI(パロキセチン、サートライン)を服用していると、エンドキシフェンレベルが服用しない場合に比べ有意に低下した(それぞれp=0.0001、p=0.07)。一方、CYP2D6阻害作用のないSSRI(ベンラファキシン)を服用している女性はそうした傾向が見られず、タモキシフェン服用者のエンドキシフェンのレベルは、CYP2D阻害作用のあるSSRIの影響を強く受けることが分かった。

 この結果から、Stearns氏は、「乳癌治療で長年タモキシフェンを服用している女性では、薬効に影響する重要な因子として薬理遺伝学的因子と薬物相互作用が考慮されるべきだが、現在タモキシフェンで治療中の女性に対して、エンドキシフェンのレベルに影響を与えないSSRIを勧めるか否かについてはさらに明確なエビデンスを待たなければならない」と述べた。
(大滝隆行、日経メディカル)

2002年9月4日水曜日

自分の脳波で作った音楽が不眠症の特効薬に

自分の脳波で作った音楽が不眠症の特効薬に
http://wiredvision.jp/archives/200209/2002090403.html

Mark Baard 2002年09月04日

 不眠症に悩んでいる人は、羊を数える代わりに、自分自身の脳波の響きを聴くことで安息を得られるかもしれない。

 トロント大学の研究結果によると、「脳波音楽」――コンピューター処理で音楽に変換された脳波記録――が不眠症患者をより短い時間で夢の国に送り届けるという。

 ある不眠症患者の脳波音楽の録音(MIDIファイル)は、どことなくブライアン・イーノの曲のように聞こえる。

 もちろん、すべての脳が調和のとれた音楽を奏でるとは限らない。

 トロント大学のリオニド・カユモフ教授は、「全くの不協和音に聞こえることもある」と語る。カユモフ教授はトロント・ウエスタン病院の『睡眠研究所』の所長も務める。

 ある被験者は、プログラムが彼のために作り出した音楽のパターンは不快なものだったと不満を漏らした。

 「しかし、彼は指示通りにCDを使い、いつもよりぐっすり眠っていた」とカユモフ教授。

 被験者は、自分の脳波から作成した個別の脳波音楽CDを与えられた。一方、対照群の8人は、他人のためにプログラムされた脳波音楽を聴いた。

 すべての被験者は30日間、毎晩就寝時にCDを聴いた。就寝中は身体の活動レベルを記録するため、手首に挙動記録装置を装着する。

 自分の脳波音楽を聴いた被験者は、対照群より3分の1の時間で眠りに落ち、睡眠時間も長かった。夜中に目が醒める回数も研究開始時の5回から、平均して1回と大幅に減った。

 カユモフ教授はまた、カスタマイズされた脳波音楽を聴くことで、被験者の脳がリラックスの度合いと眠りの深さに関係するデルタ波とシータ波をより多く放出することも突き止めた。

 眠っているときの人間の脳は似通った活動を見せるが、個々の脳波が描くパターンは独特だ。

 さらに、「それらは何年たってもほぼ一定だ」とカユモフ教授。つまり、患者の脳波音楽CDは、効果が長期間持続すると考えられる。だとすると、依存性が生じることのある抗不安薬や睡眠薬の望ましい代替品となり得る。

 睡眠科学者は、カユモフ教授の脳波音楽が認知行動療法の補助手段としても有効かもしれないと考えている。

 ブラウン大学のJ・トッド・アーネット教授は、「音楽は、就寝前の緊張を解きほぐすひとときに最適だ」と語る。臨床心理学者でもあるアーネット教授は、患者に厳格な睡眠スケジュールを守らせ、ベッドでの活動を制限している。

 単なる気晴らしで音楽を聴くだけでも、患者の悩み事を取り除くには十分かもしれない。

 ケース・ウエスタン・リザーブ大学のマリオン・グッド教授は、「音楽が体と心をリラックスさせ、気をそらしてくれるため、苦痛が軽減することがわかった」と語る。

 グッド教授が米国立衛生研究所(NIH)の支援を受け行なっている研究は、外科手術を受けた患者が回復期に音楽を聴くことにより、術後の痛みが最大30%軽減されたと報告している。

 カユモフ教授は、脳波音楽がさらに広範囲で適用できるかどうかを調べる新たな研究をすでに開始している。

 「多くの人々に効果を発揮する、より普遍的な音楽パターンを作り出すことができたら、どんなに素晴らしいだろう」とカユモフ教授は語った。

[日本語版:石川あけみ/高森郁哉]

2001年9月23日日曜日

横浜市大病院事件/ミスに学ぶ体制つくれ

医者にメス 医療過誤関連報道 神奈川県医療機関索引 (News Index Kanagawa)
http://www4.airnet.ne.jp/abe/news/kanagawa.html

同じ過ちを繰り返す横浜市大病院 2008年9月9日23:44

横浜市大病院事件/ミスに学ぶ体制つくれ

http://www.kobe-np.co.jp/shasetsu/010923ja8050.html

2001/09/23

 患者取り違えで、医師と看護婦が初めて刑事責任を問われた横浜市立大病院事件の判決公判で、横浜地裁は、執刀医ら三人の医師と病棟看護婦一人に罰金、患者を取り違え手術担当看護婦に引き渡した手術室看護婦に禁固一年、執行猶予三年を言い渡した。疑問を持ち、患者の確認を主治医に求めた麻酔医は無罪とした。

 刑の軽重には、異論もあるだろう。しかし、人の命を預かる医療現場でうっかりミスはいかなる理由があっても許されない。有罪判決は妥当である。「医師や看護婦は患者の識別をする注意義務を有する」という、ごくまっとうな裁判所の判断を医療全体への警告として、重く受け止める必要がある。

 肺疾患と心臓疾患の患者を取り違えて、それぞれ必要のない手術をするという医療事故が起きたとき、多くの人は耳をうたぐったはずだ。現代医療の最先端に位置するはずの大学病院で、こんな単純なミスが起こるとは考えないからだ。

 しかし、横浜市大病院事件は決して特別な事件ではない。この事件の後も、筑波大病院で取り違えが起こり、各地の基幹病院で薬品を間違えたり呼吸装置のバルブを誤装着するなどの事故が相次ぐなど、むしろ医療事故は日常化している感さえある。

 国立大学病院の看護職員の93%が一歩間違えば医療ミスにつながる経験をしていることが、全国大学高専教職員組合の調査で判明した。

 なぜ、医療事故は減らないのか。病院運営システムや人員、医学教育などの見直しは当然必要だが、同時に事故を教訓として共有する体制づくりが欠けていることを忘れてはならない。

 患者取り違え事故だけをみても、九二年に起こった熊本市民病院の教訓は横浜市立大病院で生かされず、筑波大での事故にまでつながった。

 ひとつには、事故調査のやり方に問題がある。ほとんどのケースは病院内の調査にとどまり、公表されることもまずない。今回の事故で、横浜市立大病院が外部の人材を加えた評価委員会を設置したのは参考になる。国レベルの事故調査委員会を常設し、すべての事故について調査結果を公開することも考えてみるべきだ。

 国立大学病院長会議の作業部会が、事故防止策として、ミスの公表や患者、家族へのカルテ公開を決めたことは一歩前進だ。事故を隠さない。調査には第三者を加え、結果を公表する。「事故から学ぶ医療」こそが、「安全な医療」につながる。