2012年6月28日木曜日

福島第一過去最大放射線量、20秒で人体に影響『人が入れるレベルではない』毎時10Sv超え

福島第一1号機、建屋内で過去最大の線量計測

福島原発

東京電力は27日、福島第一原子力発電所1号機の原子炉建屋地下で、建屋内では過去最大の放射線量となる毎時1万300ミリ・シーベルトを計測したと発表した。


作業員の年間被曝ひばく限度である50ミリ・シーベルトにわずか約20秒で達し、約6分で嘔吐おうとなどの急性症状が出る。廃炉に向け、建屋地下では汚染水の漏えい場所の特定や修復が必要だが、東電は「作業員が入れるレベルではなく、ロボットを使った難しい作業になる」と話す。

計測は、配管が通る1階の貫通口から内視鏡と線量計を入れて実施。地下階には、格納容器下部の「圧力抑制室」があるが、カメラでは損傷は確認できなかった。汚染水の深さは約5メートルで、線量は地下階に入った段階で約30倍の毎時625ミリ・シーベルトにはね上がり、汚染水の水面近くで最高を記録した。2、3号機の建屋地下階の10倍以上の線量になる。東電は「1号機は炉心損傷が最も深刻で、放射性物質が地下に多く流れ込んだ」と分析する。

(2012年6月27日23時03分 読売新聞)


福島1号機地下で約10Sv計測 東電が映像公開


北海道新聞

東京電力は27日、福島第1原発1号機の原子炉建屋地下1階の圧力抑制室周辺を撮影した映像を公開した。汚染水がたまり、さびのような物が沈殿している様子が写っていたほか、付近の放射線量は最高毎時約10シーベルト計測された。

福島第1原発1号機、圧力抑制室周辺で毎時10シーベルト‎ 日本経済新聞

福島原発1号機地下の汚染水、表面は毎時10シーベルト
2012.6.27 23:20
東京電力は27日、福島第1原発1号機の原子炉建屋地下の圧力抑制室がある部屋の画像を公開した。深さ約5.2メートルの高濃度汚染水がたまっており、放射線量は格納容器内を除けば最高値となる毎時10.3シーベルトが計測された。廃炉作業では汚染水漏れを止めるため、原子炉下部の損傷部を特定する必要がある。東電は「人が入って作業するのは難しいレベル。遠隔操作で損傷部を確認したい」としており、廃炉作業の進捗(しんちょく)に影響が出る可能性もある。

調査は26日に実施。原子炉建屋1階の配管の隙間から内視鏡や温度計、線量計を差し込み、圧力抑制室を収納する「トーラス室」を調査した。トーラス室内の線量は水面に近づくに連れて上昇し水面の約20センチ上で毎時10.3シーベルトを計測。水中は水面から約1.8メートル下で同約2.8シーベルトだったが、その後、線量計が測定上限を大幅に超える同数十万~数百万シーベルトの値を示したため、東電は線量計が故障したと判断した。2、3号機の3月の調査では、トーラス室の汚染水の表面線量は同0.14~0.16シーベルトで、1号機より大幅に低かった。東電は「1号機は燃料の90%以上が溶け落ちたため、放射性物質の量が多い可能性がある」と説明している。