2009年9月13日日曜日

許可取り消しのkmタクシーが他社に移行して営業開始

kmタクシー営業停止もなんのその"抜け道"探すプロ?

http://www.zakzak.co.jp/economy/company/news/20090911/cmp0909111606001-n1.htm

他社に移管し運行再開へ
2009.09.11

 運転手の違法な長時間労働などで、国から事業許可取り消し処分を受けたタクシー大手、国際自動車(東京都港区)。都内から「kmタクシー」が姿を消す危機に直面していたが、処分対象のタクシー約300台を中堅タクシー会社の大丸交通(葛飾区)グループに移し、同社がそのままkmブランドのタクシーを運行する方向であることが明らかになった。タクシー会社だけに処分に対する"抜け道"(対応策)を探すのはお手の物のようだ。

 国際自動車は事業許可取り消し処分により、本社管轄の浅草事業所と大森事業所に所属するタクシー321台と、丸の内や赤坂など4支店に所属するハイヤー589台の計910台が今月12日から最低2年間営業できなくなる。

 関係者によると、国際自動車は、大丸交通や同社のグループ会社である森永タクシー、東京ナイトタクシーとフランチャイズ契約を結ぶことで合意済みで、3社はタクシー計300台と乗務員計150人を受け入れる方向という。早ければ10月末にも「km」ブランドのタクシー運行を再開する見通しのようだ。

 ハイヤー事業も子会社の白樺自動車(中央区)に移管し、約500台を引き継ぐ方針だ。

 国際自動車はタクシーとハイヤーの乗務員を計約1450人抱えているが、大丸交通グループへの転職やグループ会社への転籍のほか、希望退職の募集で対応する。

 国際自動車は以前から分社化を進めており、国際自動車城南(大田区)など処分を受けた本体以外のグループ会社が保有するタクシー2300台とハイヤー31台は、通常通り営業を続けることができる。

許可取消「km」タクシー、再び街へ 他社移管し営業へ

http://www.asahi.com/national/update/0913/TKY200909120254.html

2009年9月13日3時2分

事業許可取り消しでナンバープレートが外された「km」印のタクシー=12日午前、東京都大田区の国際自動車大森営業所

 運転手の超過勤務問題で事業許可が取り消された国際自動車(東京都港区)は、12日から営業できなくなった。ところが同社のタクシー約300台は、別のタクシー3社でそのまま利用される見通しになった。3社はフランチャイズ契約を結んで「km」グループ入りし、タクシーは「km」マークをつけたまま。運転手も、100人規模で転籍できるという。

 国際自動車は「利用者や運転手に迷惑がかからないように対処した結果」としており、国土交通省関東運輸局も「処分後に会社側でとった善後策で、『処分逃れ』には当たらず、全く問題ない」としている。

 新たにグループ入りするのは、森永タクシー(同葛飾区)など森永グループの3社。2社はチェッカーグループに属し、1社は大手グループに属さずに営業していた。3社は今後、保有する計297台をすべて処分し、国際自動車で使えなくなったkm車を新たにリースする。運転手も100人以上受け入れる準備があるという。10月末をめどに営業を開始する方針だ。

 国際自動車のハイヤー事業は別の子会社が継承する見通し。ただ、今回の処分をきっかけにハイヤーの契約解除を申し出るケースが数件あり、事業規模は縮小されるという。

 国際自動車では、運転手の超過勤務や休憩時間不足などが相次いで発覚。関東運輸局は2日、大手タクシーとして全国で初めて、同社の事業許可を取り消す処分をした。車や運転手をどうするかが懸案となっていた。(佐々木学)

関連リンク
kmタクシーの事業許可取り消し 運転手過労の対策不足(9/2)
国際自動車を近く処分 超過勤務問題で関東運輸局(9/1)
「km」国際自動車を国交省聴聞 超過勤務問題(7/17)
タクシー大手の国際自動車で超過勤務 許可取り消し検討(6/30)