2010年3月5日金曜日

モンスター患者退治を演劇で

医療・健康 医療・病気

モンスター患者は劇で撃退 福岡の病院、一丸で対応

http://www.asahi.com/health/news/SEB201003050001.html

2010年3月5日8時25分

病院関係者が見守る中、モンスター患者をテーマにした創作劇が演じられた=4日午後、福岡市南区の福岡赤十字病院、森下東樹撮影

 病院スタッフに暴力を加えたり、理不尽な要求をしたりする、いわゆる「モンスターペイシェント(患者)」への対応を考えるお芝居が4日、福岡市南区の福岡赤十字病院で上演された。病院から依頼を受けた福岡県太宰府市の「劇団道化」が実話に基づいて作った創作劇。深刻な院内暴力に、病院全体で取り組もうというメッセージを込めた取り組みだ。

 病院4階の大会議室が即席の舞台。観客は同病院の看護師や医師ら約170人。病院の受付を模したセットに、金髪の派手な女性が登場してわめきちらす。

 「うっ、胃が…胃が痛い。ソセゴンを打って下さい」

 付き添いのチンピラ風の男性がすごむ。「おう、ソセゴンば打っちゃれ」

 ソセゴンは痛み止めの薬で、使いすぎると中毒になる。2人は薬ほしさに病気を装い、夜間の人が少ない時間帯を狙ったように現れる。

 さらに酔っぱらいが登場。搬送される急患に携帯電話を向けて写真を撮り、その急患は看護師の手が触れただけで「この病院は患者に暴力を振るうばい」と大騒ぎ――。

 昨年9月に依頼を受けた劇団道化では、看護師や医師、事務職員に話を聞いた。実情は悲惨なものだったという。 薬物依存者で、求める薬を「打つまで帰らん」と座り込む。看護師の名札をにらんで「名前覚えとくけん」とすごむ。急患優先で診察を後回しにされ、「ふざけるな」とイスをけり上げる。病院食がまずいと訴え、日本刀を振り回した患者もいたという。台本作りと演出を担当した篠崎省吾さん(51)は「本当に困っているとよくわかった」と話す。

 同病院によると、患者やその家族らによる院内暴力や理不尽な要求は年間30~40件に上る。今年度、院内暴力への取り組みを強化し、対応マニュアルを作成して各部署に配った。昨年暮れには「Vコール」を作った。Vはバイオレンス(暴力)の頭文字で、暴力事案が発生すると館内放送で「Vコール、○○までお集まり下さい」と招集をかけ、多数で対応する仕組みだ。

 医療安全推進室長の河野博之・心臓血管外科部長(57)は「モンスター患者にはみんなで対応するのが大事。看護師らを守って、病院の機能を維持することも医療の安全の一環」と話す。

 劇の結末では、医師と看護師らが力を合わせ、問題を起こしている「患者」を追い返し、「おれたちはチームだ」とガッツポーズを決めた。見終わった看護師や医師は「何度も怖い思いをした。みんなで暴力に立ち向かいたい」「医療に専念できる体制作りが大切」などと言い合った。(井上恵一朗)

キーワード:医療安全推進室 薬物依存 看護師 赤十字 ガッツポーズ

2010年3月4日木曜日

生活保護NG史、歩けない障害者でも車禁止

股関節障害の女性「車はぜいたく」訴訟 生活保護“NG”史

http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20100304/dms1003041227002-n2.htm

2010.03.04

生活保護を受けていた大阪・八尾市の母子の心中を報じた産経新聞朝刊【拡大】

 足に障害がある大阪府枚方市の無職女性(69)が先月末、生活保護の申請をめぐって同市を相手取り、大阪地裁に訴えた。「車の所有はぜいたく」と申請を却下したのは違法として、約280万円の賠償などを求める内容。女性は「車は最低限度の生活に不可欠」と主張する。生活保護制度がスタートして今年で60年。歴史をたどると、意外なモノが“NG”とされていた。

 訴状によると、女性は股(こ)関節の障害により歩行が不自由で、通院などに車を利用。2006年から生活保護を受けたが、市は車を処分しないとして07年5月に打ち切った。女性は昨年4月、保護の開始を申請したが却下された。

 厚生労働省によると、受給には収入や資産の活用が前提で、車は売却指導の対象という。ただし、「障害者にとって通勤や通学に必要で、公共交通機関を利用できない場合などは所有を認めている」(担当者)。

 実は、この種の“ぜいたく品論争”は昔からある。1966年1月には、大阪府八尾市で冷蔵庫を売るよう指導された母子2人が一家心中。「電化生活しかられ」との見出しで報じた同28日の産経新聞によると、夫と死別し、病弱な娘=当時(1)=の世話で仕事に出られない母親=同(27)=は月額約1万6000円(当時)の保護費で生活。ケースワーカーに「生活がぜいたくすぎる。冷蔵庫は処分しなさい」と言われ、思い悩んだ末の決断だったという。

 94年には埼玉県桶川市で、月額約1万円の保護を受けていた1人暮らしの女性=当時(79)=が「クーラーはぜいたく」との市の指導を受けて撤去。同年の猛暑で女性は脱水症状となり、約40日間の入院に追い込まれた。

 厚労省によると、居住地域での普及率が70%に達していなければ、電化製品などはぜいたく品とみなされるという。実際、カラーテレビや電話がご法度の時代もあった。ただ、運用をめぐってはトラブルが多発。生活保護問題に詳しい弁護士は「受給者の命に関わるトラブルが起きてから、所有を認めるようになった事例も少なくない」と言う。

 元ケースワーカーの吉永純・花園大教授は「これだけ車が普及した時代に、『車はぜいたく品』と一律的に解釈するのはおかしい。厚労省は柔軟な運用を指導しているというが、現場には徹底されておらず、行政の基本姿勢は変わっていない」と指摘する。

 もっとも、厚労省担当者はこう明かす。「住民感情に配慮せざるを得ない面もあるんですよ。派手に車を乗り回す受給者を見た周囲から『金をもらって何だ』と苦情が殺到することもあるので。こればかりは地域ごとに判断してもらうしか…」

チリ地震地球5周、地軸8cmズレ、地球の自転が早く-東大地震研など

チリ地震の揺れ、ぐるり5周=自転速度も変化-東大地震研など

http://www.jiji.com/jc/zc?k=201003/2010030400976

 日本にも津波をもたらした先月27日のチリ地震(マグニチュード=M8.8)の揺れが、発生後約15時間で地球を5周していたことが、東京大地震研究所の解析で4日までに分かった。
 同研究所の大木聖子助教らは、小笠原諸島・父島の観測点のデータを解析。地表を伝わってくる地震の揺れ(表面波)が地震発生から約15時間で、計10回記録されていた。これは、チリで起きた地震の揺れが、2方向からそれぞれ5周したことを示しているという。
 同種の現象は2008年の四川大地震(M7.9)で6周、04年のスマトラ沖地震(M9.1)でも8周するのが観測されており、大木助教は「地震の規模が大きく、震源が浅いと伝わりやすい」と話している。
 一方、米航空宇宙局(NASA)のジェット推進研究所の研究チームも同日までに、地震の影響で地球の自転が100万分の1.26秒速まったと発表した。地震により、地軸が約8センチずれたためだという。(2010/03/04-21:37)

ガン・病気を見落としは医療ミスとして責任を問える

私もお茶の水にある文京区の順天堂医院でこういうことがあった。
『肝臓に影ができています』
と消化器科の医師に言われ、
『この画像では脂肪肝なのではっきり映っておらずガンと断定できない。脂肪肝を痩せて治療するとともに1、2か月、あるいは3カ月、間をおいて再度撮影し成長するか、そのままなのか、それで癌かどうか判定をしましょう』
という治療方針を告げられた。

定期的に病院に行っていたのでひと月後に「再度の検査は?」と聞いたら『まだ早いです。前に超音波を撮ってから2,3カ月は待ちましょう』と言われ、
また翌月行った時も同様の返事。
超音波を撮った3カ月後にも『癌であるかどうか、時間が短すぎてガンだったとしても成長していないのでまだ撮影は早い』と断られた。
最初に聞いた再度の撮影予定と違うなと疑問に思っていたがそうこうするうちに8カ月経っていた。
もうさすがにガンだったら待てないので「肝臓にできていた影の再度の検査はどうなったのですか?撮影していただきたいんですが?」とこちらが聞いたら、
『は?、なんですか?なにかありました?○○さん』と聞かれ事の次第を再度説明、
『あー、そうそう。そうだったっけ。違うんじゃない?そうだった?。そうだそうだ。そうだっけ?
 あっ、カルテに書いてある。うん、間違いない。そうだった。忘れてた。
 じゃ、予約取りましょう。病院混んでいるので1カ月以上あとになりますけど、撮影しときましょう』
と言われたことがある。

ダメだこりゃ。

だから、私が病院に行くときは自分の用でも、付き添いでもICレコーダーで病院に入ってから出て行くまで録音しっぱなしにする。こうだから。
よくミスがある。
東大病院では『相談室(?)』が受付の近くにあり家族の分も自分の病気も含め、もはや無理と思いケアマネージャー(?。看護婦のカッコした女のひと)に相談したら『卑怯な手を使ってヘルパーや治療補助を使おうとして』と言われたことがある。

病院でトラブルがないと思っている人は風邪や虫歯を治すくらいしか病院行ったことがない人だ。
根拠もなくのんきに病院や医師・看護師・病院職員を信じている。
病院とのやり取りは電話のやり取りも、病院内でも全部録音や証拠を残さねばダメだ。

私も救急車で運ばれた時、『アレルギーで飲めない薬ありますか?』と聞かれ、救急隊員にも、病院職員にも、医師にも、看護師にも、聞きに来た病院の薬剤師にも口頭で伝え、何枚かの問診票に自分で記入もしたのにもかかわらず出されて飲まされたことがある。
ゾロ品と呼ばれる後発医薬品メーカーの製品だったので商品名が異なっており、自分も分からず飲んでしまった。
当たり前だが、作っているメーカーが違っていても成分が同じなのでアレルギーで体調が悪くなる。
救急車で運ばれているときはどうしようもなく体調が悪い時なのに何度も同じことを聞かれ、『アレルギーありますー?』『あったら記入しといてくださいねー』と無限かと思うほど何度も聞き、いったい何度記入させるのか。申し送りはしないのか?記入した紙はその場で捨てているのか?、全く不思議だ。
何度救急車で運ばれても不思議でならない。
救急車の隊員も意識を確認するためか軽く50~70回くらい、名前や住所、アレルギー、手術歴を聞くが、救急車で運ばれた経験がある人ならわかるだろう。
声出すだけで本当に死ぬんじゃないかと思うほど具合が悪い時なので10回ぐらいにしてもらいたい。マニュアルがそうしろとなっているのだろうがマニュアルを変えてもらいたい。
質問に答えるせいで吐いたことが何度かある。黙っていれば何ともなかったのに…。

アレルギーの薬を飲ませたところは、救急隊員が無線で飲めない薬名まで伝えていたのに、ほんっとに迷惑だ。
入院して数時間たって深夜3時くらい?になったら病院長が病院に来たらしくて診察室に呼ばれた。
そこで言われたことは『あなた、顔色悪いね。大丈夫なの?具合悪いんじゃない?』…………
付き添いの家族と顔を見合わせた。私も家族もすごい怪訝そうな顔で見合った。目の合図で『駄目、ここっ』と言っているのはわかった。自分もそう思たが。
それでも病院長は構わず、
『あんた、顔色悪いねー。ほんっと悪いわ。人間の顔色じゃないよ。大丈夫なの!?どうやるとそんな顔色になんの?ひどい顔色だよ』
と。私のほうが「あんた、大丈夫なの!?」と聞きたい。
救急車で運ばれてピンピン元気な人がいたら困る。
『顔色が悪いねー』というのは何十回も言ってたが、私のほうが「この病院、ヤバいわ」と思った。健康な時でも顔色も悪くなる、こんな状態の救急病院じゃ。

投稿する前に読み返していたら思い出した。
『何しに来たの?こんな時間に?どうやって来たのかな?』
と言ってたのも思い出した。ボケてるんだろうか?でも50代くらいと思うが。白髪もないし頭髪も薄くないし肌とかシワとか声の感じから。
救急車で運ばれたことも知らず『救急車で来た患者』と呼び出したんだろうか?看護婦も『救急車で来た患者さんです』と言って診察室に入ったのに。やっぱりかなり変だ。かなり心配になる。

入院ベットに戻ったら家族も『変。おかしいよ、ここ。マズいよ、ココ。絶対おかしいって』
『救急車で運ばれた人が顔色良くて健康的だったら、救急車呼ばないでしょー。おかしいよここ、絶対。早くここ出ないと』
と自分が思っていたことと同じことを言っていた。
アレルギーが起きる薬も飲まされるわけだ。


東大で『ひきょう者』呼ばわりされたのと、慶応大学病院で病院職員に電話をたたき切られた経験以降、複数のICレコーダーで電話も会話も同時にすべて録音するようにしている。
実際、問題がそれ以降も起きているが録音が役に立っている。
絶対に病院がミスや問題を認めることはない。率先して認めたことはない。監督省庁に連絡しても『ノイローゼ患者』と言わんばかりのキチガイの患者・精神異常者で病院かかっている、妄想と幻覚のヤク中のようなことを病院側は吹き込む。そんなようなことを言っているというようなニュアンスを担当者に言われる。要するに『あんた、頭おかしいだろ』というような感じだ。監督省庁の担当者も病院側の主張を信じていると思われる言動、行動、仲裁をする。
そこで証拠の録音を聞かせると担当官は、さも最初からこちらを信じていたかのように演技をし始め、病院側もしどろもどろになる。
役人の保身にかける情熱と、いましがたの行動と矛盾しても全く悪びれず自分を安全な場所に置く技術は感心する。驚くほど変わり身が早い。それ以上に、いま目の前にいる人の前で態度を翻すずうずうしさ、神経の図太さが怖い。いつ、何度見ても怖い。慣れない。
こちらは1分も経っていない担当者の言動を忘れているわけはないのに(当然分かっているだろう)知らん顔してすましている。あそこまで面の皮が厚いと怖い。

ここを読んだ人はお願いだから何がなんでもお金がなくてもICレコーダーを持って!と言いたい。病院は録音してください!!
お願いだから持ってください。心の底からお願いします。
録音してください。証拠を残してください。
ICレコーダーは5千円くらいでちゃんとしたオリンパス製のが買える。パソコンがあればデータを移しかえほぼ無限に録音をとっておけるので安いのでもPC接続できれば充分。PCがなければマイクロSDスロット付きで保存しておける上位機のほうを選ぶことになるがメーカーや機種により値段は変わらないものも多い。

マスコミ御用達になっているが順天堂病院なんて全く良くありませんから。マスコミとか政治家とかヤクザが来ている時だけですよ。態度が素晴らしいのは。
病院の治療レベルが高いからマスコミに出演が多いのではなくて、治療技術がすごくてもマスコミに出ない人では番組にならないから、出る人たち、出てくれる病院の中から出演してもらっているんです。眼科とか消化器科は東大病院でしか検査受けたことがないものとかありますしね。でも東大はテレビ出演に積極的ではないですよね。
マスコミの出演量と実力は別です。関係ありません。昭和大学藤が丘病院にも行ったし横浜労災も帝京大学も国立がんセンターも国立・精神保健センターも、他にもたくさん行きましたが実力があるところは少ないです。そして実力がある・ないは露骨に差があります。
マスコミの出演量や病院ランキングとは無関係です。
病院ランキングは何億円のMRIが何台あるとか、最先端のヘリカルスキャンCTを何台導入しているとか、基準がそんなのばっかり。役に立ちません。
治療するのは医師です。

意識を失っていない限り、救急車で運ばれる時も絶対レコーダーだけは持って行くようにしている。
忘れたときは受診しません。(不思議なことに忘れたときに限って問題が起きる。これって何故?)
保険証や財布は後からでも何とかなる。
動けない時は家族に出してもらうし、意識がない時はレコーダーだけは持ってくれ、自分の遺言だと思って何があってもレコーダーだけは死んでも絶対持って、と家族にしょっちゅう言ってお願いしている。


解決!法律塾 2010年 3月 04日

ガン見落としの責任は問えるか

http://president.jp.reuters.com/article/2010/03/04/1A551D86-1C4F-11DF-80CD-5CD73E99CD51.php

健康診断
プレジデント 2010年2.1号

「ガンなどを含めて病気の兆候を見落とされた場合は医療ミスとして医師の責任を問うことができる」

司法ジャーナリスト 長嶺超輝=文 ライヴ・アート=図版作成
キーワード: 医療・健康 世のなか法律塾

職場の定期健診。タダで健康管理ができてトクした気分になる人、あるいは仕事を中断し、衣服の着脱や食事制限などを強いられるのを煩わしく感じる人もいるだろう。

企業が労働者に年一度の健康診断を受けさせることは、労働安全衛生法66条などで定められている。そうして法律は快適な職場環境を確保し、経済活動を下支えしているのである。違反した企業は労働犯罪として処罰の対象(最高で50万円の罰金)になる可能性すらある。

診断を受ける側にとっては、無料であるため、その重要性が見落とされがちだが、ガンなど重大な病気の発見につながることもある。しかし、医療に関する裁判を多く手がけてきた大河内秀明弁護士は「特に大企業の定期健診を担当している医師の中には、診断が不十分な場合もある」と話す。

従業員が多い企業の健康診断では、担当医が一度に大量の診断を余儀なくされる。定期健診の対象となる従業員の頭数が増えるほど、担当医の実入りはよくなる。一方、従業員ひとりにかける時間や集中力が減殺され、問題ある症状を見落としかねない。ガンなどの早期発見を逸する危険も高まる。

殊に肺ガンの兆候を見極めるレントゲン読影では、病巣の影と、それ以外の影(鎖骨や昔かかった結核の痕など)との区別をしづらい場合があるという。

そこで、「その人の過去のレントゲン写真と見比べ、変化を読み取る『比較読影』が重要となる」(大河内弁護士)。にもかかわらず、一度撮影したレントゲン写真を倉庫へしまい込んだまま比較を怠る、おざなりな健康診断も横行している。

「法廷で医師が『レントゲン写真で肺の影を確認するのは、健診でやっていれば見落としがあって当たり前。あれは信用しすぎちゃいけないと、国民の意識のほうを変えなければならない』と開き直る証言をしたほど」(大河内弁護士)


では、医師は定期健診の診断結果に対してどの程度責任を負うのだろうか。仮に重大な病気を見落としても、タダなら文句は言いっこなしということなのだろうか。

大河内弁護士は、「ガンなどを含めて病気の兆候を見落とされた場合は医療ミスとして医師の責任を問うことができる」と話す。

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健康診断の「見落とし」に絡む裁判例

多額の損害賠償や慰謝料を患者側が請求できる医療ミスとしては、手術や投薬の間違いなどが一般的なイメージだ。加えて、健康診断のように保健福祉的な領域でも、その落ち度に関して法的な責任を問える場面があるというわけだ。

たとえば、健診の後に、ガンなど重大な病気にかかり、大手術を受けて命は助かった場合を考えてみよう。仮に健診が真っ当に行われていれば、ガンを早期発見でき、小さな手術で済んだはずであることが証明できたのなら、その差額や精神的苦痛を損害賠償として請求できる。

しかし、たとえば不幸にして亡くなってしまった場合。遺族が損害賠償を請求しても、症状の進行が早い肺ガンなどの疾病では、「仮に見落としがなかったとしても、手遅れでいずれ亡くなっていたでしょう」と判断されることもありうる。
その場合は見落としと死亡の間に因果関係がなくなるため、死亡についての法的責任は問えない。

このように、実際に損害賠償が認められるかどうかは、個別のケースによるということになる。医療訴訟は専門的で敷居の高い分野である。健診のミスを指摘するには、別の医師による証言が必要だが、まるで同業者を売るかのような証言には多くの医師が躊躇することもあり、協力を得るのは簡単ではない。このような医療事故に遭った場合は、医療裁判に関する経験や人脈が豊富な弁護士を頼るべきだろう。

プロフィール
長嶺 超輝
司法ジャーナリスト

2010年3月1日月曜日

世界で1セットだけ、VIVID audio G2 GIYA発表会-実機はすぐに日本を離れ韓国に

ステラヴォックスが輸入代理店をしている南アジアのビビッドオーディオ社の新型スピーカー、G2 GIYAの発表会が開催された。
G2ギヤは現在、世界で一セットだけとのことで先日開催されたCES 2010のハルクロブースで使われたものを日本に持ってきたとのことだった。
開発者・販売責任者の二人が、会社とビビッドオーディオの製品解説をし、代理店が試聴を進行した。この試聴会は多数のオーディオメーカーや評論家、オーディオ系の報道各社が多数参加して開催された。かなりの盛況で部屋の熱気で扇(あお)いでいる人も多くみられた。

G1 GIYAは標準色が670万円税別、特注色が700万円税別ペアー、新作の
G2 GIYAは標準色が460万円税別、特注色が485万円税別ペアーが予定価格となっている。
標準色は以前は、
オイスターグレー、グラファイトブラック、サハラベージュ、パールホワイト、コッパーレッドとなっていた。
配られたカタログでもそうなっているが、G2ギヤが追加されたカタログのほうでは標準キャビネット色は、
アークティックシルバー、ボローロレッド、パールホワイト、ピアノブラック、オイスターグレー、サハラベージュ、アラゴナイズブルーとなっていてGシリーズの標準色なのか全ラインナップに適用されるカラーが若干の修正と、新たに青が追加されたのかいまひとつ分からない。

試聴に使われたのは新設したアラゴナイズブルーのG2ギヤだった。ハルクロブースで使われたものだ。
ビビットオーディオで初めてきれいな色が出たと個人的には思っている。
白や黒はオーソドックスと思う人が多いだろうが、すべての色が卵の白身を混ぜたような変わった色合いで好きではなかった。
ハイセンスなのかもしれないがあのすごい色のボローロレッドに代表される、色に関しては家に置きにくい(すごく浮いて目立つ)カラーから普通っぽいというかマトモな色合いというか…、とにかく青が出た。
すごくきれいだったが、真っ青がきれいだったのでちょっと残念だ。特注色でということになるだろう。

ネットの速報やメーカーで『サイズが半分』という話を見かけることがあったが写真をどう見ても『半分』のはずがないので間違って伝えたのか、写真が間違っているのか疑問に思っていた。
実機をどう見ても半分ではなかったがローレンス・ディッキーの解説でサイズは80%ということで疑問が解決した。
しかし、世界中からG1は素晴らしいけれど大きすぎるとの感想が多く寄せられ、特に日本のステラボックスの西川社長からもっと小さい、『半分』のサイズを希望されて半分にしたと言っていたので、容積が半分、外形寸法が8割ということなのだろうと思う。
並んでいれば小さいことに気づくが単体では気付かないと思う。
これくらいの金額のものを買う人は大金持ちだろうから大きさや価格が問題にならないと思っていただけに世界的に小さく、安くしてほしいと要望が殺到したというのは意外だった。日本や、部屋のサイズが日本と同じくらいという政府の白書を見たことがあるスペインではサイズの要望があるだろうと思うが驚いた。これくらいのものを買う人は金が余って家は大きく、使い道がないからオーディオなども買っていると想像していた。

G1もG2も4ウェイ・ダブルウーファーの5スピーカーユニット、クロスオーバーは220Hz、880Hz、3.5KHz、最大許容入力は800ワットで、
高さと奥行きがG1は170・80センチ、G2は138.3cm・63.8cmとなっている。横幅はG2のほうが比率としては太いとのことだったがG1は44センチ、G2は36センチで占有する幅はG2のほうが少ない。
重さはG1が70kg、G2が55キロとなっている。本国のサイトを見るとG1は75キロとなっているがなぜなのかよくわからない。

半分にするにあたって実際できるのか?とシミュレーションを行ったそうだ。そこでビビッドオーディオ特有のチューブアブゾーバー(消音用逆ホーン)と空気室を組み合わせた方式を採用すればクロスオーバーや再生帯域を変えることなく可能であるということが解明されたそうだ。
しかも振動板のサイズを変えるだけでよく、マグネットなどの変更も必要ない、との結果だったということだった。
普通に考えれば大型ウーファーのマグネットをそのまま流用すればオーバーダンピングユニットになってしまいウーファーが受け持つ中高音は能率が高くなり、低音部分は相対的に下がって低音不足のハイ上がりユニットになってしまう。この時点では半信半疑だった。

ウーファーの実際測定した周波数特性も見せてもらったが驚くほど特性が同じで新しく開発されたウーファーの周波数特性は能率が3dB低いだけだった。特性図が並べてあったのではなく同じ表に2つの特性が表示されていたがあまりにも同じなので元のC225の計測結果を3dB下げて作った表のように見えるほどだった。あまりにも似ているので信じられないと思っているほどだ。

実際に音を聴いてみて大変驚いた。
G1は展示してあったが一対比較はしていない。しかし音がそっくり。
音色がソックリというだけではなくて、再生帯域が全く同じように聞こえる。
G1は公称25センチウーファーが2発、G2はウーファーが20センチ2つなのに野太い低音と、どのような低音楽器が低い音階を弾こうとも薄くなったり聴こえなくなったりしない。

驚異的だ。

なぜかビビッドオーディオはユニットの公称サイズが他のメーカーよりかなり小さく表記することが多く25センチウーファーは他では控えめに言って28センチ、通常は30~32センチ前後と称するサイズで、G2の20センチウーファーは23センチから通常なら25、26センチ口径と呼ばれるサイズだろう。

男性の身長並みのG1より小さいとはいえ、大型と言っていいフロアー型のG2ギヤだがこれほど低い低音が出て、音量上げても全く割れたり危うくなったりしないスピーカーはもっと大きいフロア型でもほとんどない。低音が危なくならないよう量を少なくスリムにしているタイプではなく重厚。ブルックナーをドカンドカン鳴らしても大丈夫。

ユニット単体ではC225に比べ3dB低いC175ウーファーだがスピーカーシステム全体の比較では1.5dB低いだけと言っていた。
カタログではG1が91dB 2.83V、G2が88dB 2.83Vと3dB低くなっているのでどちらが正しいのか判断が付かないが設計者が言っていることが本当なのだろうと思っている。能率が3dB落ちて半分になっていることを気にする人がオーディオに詳しくない人の中にはいるだろうが人間の音の大きさの感じ方はかなり鈍いのであまり差がない。ミュートスイッチがある機器は-20dBになることが多いが音の大きさは100分の1になっている。トーンコントロールで低音や高音を10dBくらい上げてる人も多いと思うが音の差は10倍だ。12デシベル上げられるトーンコントロールもあるがそれだと16倍になっている。100分の1になった、10倍になった、16倍になったと思う人はいないのでそんなに気にしてもしょうがない。100ワットのアンプと200ワットのアンプは最大音量が3dBしか違わない。
実際の特性グラフを見ても1.5dBくらいの差だった。目を皿のようにして遠くの表を見たので確実なことは言えない。
エンクロージャーに入れたときの能率の低下が少ない理由を聞けなかったが、私の勝手な予想ではシミュレーションで新たに分かったことによる技術ではないかと思っている。ユニット裏の空間すべてが消音器になっているノーチラスと違い空気室とバスレフポートでのチューニングにより高域側の共振をなくしたまま低音を増やすことが可能であることや、ウーファーの振動板を小さくするだけ、エンクロージャーの容積を小さくするだけで設計変更が必要ないことが解明されたと言っていたことなどからだ。
なお、ウーファーの奥行きが2台を背面で向き合わせた配置だとG1の比率と同じでは入りきらないとのことで横幅の比率が太くなっている。

普通に考えれば、磁気回路がそのままで小型化すれば低音が減ってしまうこと、エンクロージャーが小さくなれば空気の容積が減ってfo(f0)が上がって低音が出なくなってしまうこと、そしてウーファーと内容積は密接に相関するのでただ入れ替えるだけでは無理でエンクロージャーもウーファーもすべて調整のしなおしが必要なはずだ。
しかしそのままで大丈夫と分かったと言っているのだからエンクロージャーの容積が減った分、たとえば空気バネの作用が強くなった分、低音を増強させるとかができるのかもしれない。
能率が半分になる3dB落ちのはずが1.5dB落ちで済んでいる理由を聞かなかったのは体力や気力などの限界がきていたからだ。
何せ山之内 正、貝山 知弘、傅 信幸など多数の評論家も来ていたが間が空いて休憩が取れる状態になったら一斉に逃げ出し、外の空気を吸いに行ったり、たばこやジュースを飲んだり吸ったり体力を何とか回復させようとしているほど大変だったからだ。評論家の人たちもイスにつかまってフラフラとやっと歩いているほどで、福田 雅光と石田 善之やそのほかの評論家たちは「いや、もうすごく詳細で。技術解説が技術者向けのセミナーだったね」「話すごく多くてわかんなくなった。わかった?」「耳から出てっちゃったよ。頭に残ってないよ」「若い人なら残るんじゃないか?」「う~ん、そうだねえー。われわれじゃ無理だね。若い人だ」「技術者や研究者向けだったね」と会話しているほどだった。
ほかの会社では『それは企業秘密です』と答える質問にもセールス責任者も設計者も丁寧に答え、一人で分からない数字については二人で討議し考え込んで答えるほど丁寧だったので時間もたいへん掛かった。帳簿上のデータなどは憶えておらず資料も持ってなければ『申し訳ないが分かりません』と答えるのが普通だが、超が付くほど生真面目だ。そういう人はストレスに気をつけてもらいたい。
3分の1ぐらいで体力の限界に近づき、まさかそれから3倍も時間をかけるとは自分も想像してなかった。
例えると菅野 沖彦の試聴会を1セット受けてからフルの試聴会も受ける二連続試聴会の参加を強行したようなものだ。疑問の解決はいい、質問いいですという状態だった。毎日20キロ走っている斎藤 宏嗣や松任谷 由美を見習わなければと痛切に感じた。

技術的な話に戻すと、ビビッドオーディオのカタログを見ると全製品、高調波ひずみ率・全周波数帯域で0.5%以下となっている。
G1とG2のクロスオーバーは数値上は同じだが、パラメーターなど細かいところは違っているということだ。
ミッドバスのC125Sは基本は同じだがG2用にボイスコイルを短くしユニットの奥行きを短くしたものだ。小さくなったウーファーとの、より良い音合わせと、エンクロージャーのサイズが小さくなり奥行きが減ったことによる、ユニットの奥行き・容積の縮小のための対策を兼ねている。
エンクロージャーの製造法はK1、B1、V1.5、V1は型で前側と後ろ側を作り貼り合わせている。Gシリーズは左右に分かれていて貼り合わせるのと中高音の3つのユニットの段差部分が別筐体になっていて入れ込む形になっていること。
G1のエンクロージャーは内側に強化グラスファイバーを張り付け、間に強化レジンを真空ポンプで吸わせて充填していることが説明された。G1のエンクロージャーの内側の加工法は形状が複雑なためグラスファイバーなどの内側の材料、特殊強化レジンをまんべんなく充填しそれぞれの材料を強固に密着させ一体化させるために、お皿にサランラップをかけるようにシートをかぶせ隙間を複数の真空ポンプで吸いわせて作っている。2台(か3台)の真空ポンプで吸っている間に液体レジンが吸われるようにする。空気を吸わせるだけで大変な時間がかかり、レジンが硬化するのにさらに時間がかかるので空気を吸うのに1~2日、乾燥に3日はかかり片側を作るのに数日かかるとのことだった。その間ずっと人が付いていなければならないとのことで、労力がかかりすぎている。
G2は製造方法を改良し左右分割や中高音ユニット部をはめ込むのは同じだが、全部削りだしでほとんどが手作業ではなく型枠を作ってグラスファイバーなど積層したものに、同じく真空ポンプで吸ってレジンも吸われるようにしたとのことだ。レジンを吸わせるのが数時間に減ったのと、用意すればあとはスイッチ押すだけになったということだった。乾かすのは同じ時間だと思う。

B&Wのオリジナルのノーチラスはツイーターとスーパーツイーターは球体の一部を切り落としたような一般的な形状のドーム型ツイーターだった。ちなみにミッドバスはダイナミック型の平面型、ウーファーはアルミのコーン型だった。
ビビッドオーディオのドーム型は一般的な球体の一部を切り取ったものではなくムニュっと球を引っ張ったような伸ばされたような形状をしている。30%増しだか3倍だか強度が上がると言っていた気がする。ティアドロップ形状とか何か名称を付けていたような気がするが忘れた。変わった形状のドームはこのほうが丈夫で共振音が出なくなるということを過去に聞いた。今回はこの話やB&W、オリジナルのノーチラスのことは一言も出なかった。
ユニットの材料、磁石やアルミの振動板、ネットワークの材料などは世界中から適切なものを取り寄せているとのことだった。
組み立ては自社で行っているということだ。
また、ネットワークのコイルや配線はハードワイヤー(硬い線)を使っていることを強調していた。試聴してハードなものの方が聴感上良かったからだそうだ。
ネットワークはすべて正相接続タイプを選んでいる。そうでなければタイムアライメント(時間軸の整合)が取れず波形がおかしくなるから採用しているということだった。ユニットの高域共振周波数の2オクターブ下でクロスオーバーを切るようにしている。理由はクロスオーバーが共振周波数のところでで50デジベル切ることができるからということだった。実際、測定したf特も見せてもらった。

エンクロージャーに積層素材(複合素材)を使っている理由について、
単体材料では厚さ1としたときの強度を1とすると厚くした分だけしか強くならない。密度の低い厚い材料の裏表に、強度が高いが薄い素材を張り付けると2倍の厚さで強度は6倍、3倍で48倍になるから使っているということと、重さが軽く済むということから採用しているということだった。ただしG1、G2では板の厚さはが4倍のものを採用しているということだった。採用したエンクロージャー素材の強度については話さなかった。それでも2台ステレオペアでG1は140キロ(本国サイトでは超過)、G2で110kgで重い。これ以上重くては輸送も家の強度も問題だ。
特徴的なGシリーズのデザインではなく試作中の簡素化したエンクロージャー製の写真もあった。
長岡 鉄男の共鳴管タイプのスピーカーにも少し似た、上に逆ホーンのチューブアブゾーバーを伸ばした写真もあった。ちびまるこちゃんの永沢くんを上下に伸ばしたような、涙型の宝石をうんと伸ばしたような印象だった。数メートルの高さのほうきのようなあきれる大きさの試作品だった。


番外の話でステラボックスのビビッドオーディオのカタログが張り付いていた。確か昔貰ったものもそういうのがあったと思うので金がかかりまくってすごくきれいなカタログだがくっつきやすいインクか紙の素材なのだろう。
あと、カタログでのローレンス・ディッキーがほほ笑む写真がどうどうと印刷されていた。相変わらず怖いと思った。特に笑顔が怖さを激増させる。怖すぎてとても写真をお願いできる状態ではない。
シャイニングが思い出される。もしかしたらやさしい人かもしれないが評論家も記事でも顔の怖さに言及しないところをみるととっても怖い人かもしれない。顔は怖くてもかわいいペンギンスピーカーを作るおちゃめなところがあるとは思う。

全世界で1セットだけのプロトタイプでこの発表会の後は韓国行きになる予定で量産機ができるまで日本で聴けない状態だということだ。CESの後の最初に行われる視聴イベントということで、一般向けに開催されるのは世界初とのことだ(CESは本来は商談会なので業者向けのイベント)。参加した人は一般人で世界初の試聴体験をしたことになる。
4月下旬から量産開始、出荷は5月からが順調にいった場合のスケジュールになっているとのことだ。

試聴記は後日に。もう疲れた。これでも説明をかなり省いたが書ききれない。
ここまで詳細なら、資料配ってある程度の解説をして『自宅で見てください』でいいような気がする…

アルツハイマー治療、新薬2種の承認申請

アルツハイマー治療、新薬2種の承認申請

http://www.asahi.com/health/news/TKY201003010372.html

2010年3月1日21時30分

 アルツハイマー型認知症の世界的な標準治療薬であるヤンセンファーマの「ガランタミン」(一般名・臭化水素酸ガランタミン)と、アスビオファーマの「メマンチン」(同・塩酸メマンチン)が、厚生労働省に対し薬事法に基づき承認申請された。いずれも審査に1年ほどはかかる見通し。国内では治療薬は現在、エーザイの「アリセプト」しか承認されていない。

 ガランタミンはアリセプトと同じように脳内の神経に情報を流すのに必要な物質アセチルコリンの分解を抑える。さらにガランタミンはアセチルコリンの産生も促す。メマンチンは脳の神経細胞が壊れるのを防ぐ作用がある。2剤ともアリセプトのように認知症の進行を緩やかにする効果が期待されている。

 国内のアルツハイマー型認知症患者は100万人以上とも言われ、現在の治療薬の市場は薬価ベースで約1千億円という試算もある。

キーワード:アルツハイマー エーザイ アリセプト 厚生労働省 認知症

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いつまでたってもパナソニックに甘えるビクター・ケンウッド-不適切決算の穴埋め期待

【第231回】 2010年3月1日 週刊ダイヤモンド編集部

統合から1年半でもパナ頼み
JVC・ケンウッド決算修正の余波

http://diamond.jp/articles/-/6414

JVC・ケンウッド・ホールディングス(2008年10月に日本ビクターとケンウッドが統合)が迷走している。昨夏、旧ビクター側による不適切な決算処理が発覚したのを発端に、05年3月期以降の過年度決算を修正し、今期までの6期分合計で170億円の損失処理を迫られることになった。

 目下のところ、JVC・ケンウッドの財務経理部門は、東京証券取引所の上場廃止基準に抵触する“期限”の3月15日までに、遅延した今期第3四半期決算の確定、過年度決算の修正作業に追われている。中間期には、通期見通しを最終損失200億円としていたが、今回の修正により下振れする。中間期に20%を割り込んだ株主資本比率の低下も避けられない。

 こうした財務の脆弱さを憂慮してか、「(ケンウッド出身の)河原春郎会長兼社長がパナソニックに助けを求めている」(関係者)。ビクターの親会社であったパナソニックは、現在でもJVC・ケンウッドの株式24・45%を保有する筆頭株主だ。「統合前における不適切決算の責任はパナソニックにあり、株式の長期保有を持ちかけている」(同)という理屈だ。河原会長は、「責任の所在は、弁護士等第三者委員会の判断を仰ぐ」と述べるにとどまっているが、実際は、パナソニックによる監督責任を重く考えているようだ。

 確かに、ビクターによる“不正”は看過されるべきではない。だが、経営統合からもはや1年半が経過した。その間の経営責任は河原会長にあり、不適切決算を見過ごした責任は重大だろう。ビクターと同時期に業績が低迷していたパイオニアが、4社と資本提携を締結し、再建のメドをつけたのとは対照的だ。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 浅島亮子)