2008年10月25日土曜日

今回のダイナミックオーディオマラソン試聴会

ここ最近、あまり面白く感じなくて行かないことが多いが、久しぶりに行ってみた
あまり面白く感じなかった
特に今年は自分には相性が悪かったようだ
ホールということで残響が多すぎることを気にしていたが、音は大丈夫だった

サントリーホールとか完全にクラシックの音楽用、つまり生楽器演奏用のホールは響きは奇麗なものの、量が多いのでオーディオの試聴には無理な部分が多いが、このホールは演劇とか音楽とか想定しているのか響きすぎなことはなかった
映画館のようにビィィンというちょっとイヤな残響音でもなかった

感想は特にないけど少しは機器の感想書いたほうがいいのだろうか

2008年10月20日月曜日

【トンデモ理論】男の文字が汚いのは簡単に就職できるから

トンデモ理論
デタラメ解釈・いい加減解説、
問:女性のほうが男性よりもノートをきれいにまとめられる気がするのですがどうしてでしょう?

答:「丸文字が女子学生を中心に普及した時代は日本が学歴社会に突入した時期です。
女子も積極的に勉強して社会進出を!という時代背景の中で、女性特有の書体やノートの取り方が生まれました。

一方の男子は必死で勉強しなくても雇用の機会がそれなりに与えられたし、着飾る必要もなかったのでノートに凝る必要がなかった。

本気で思ってるとしたらこんなのがよく『研究家』とか『作家』と名乗れるもんだ。日本は平和というより、よほどヒマ人ばかりなのだろう
一体、着飾る云々の服装のことはどこから出てきたのか?
どう関係あるのか触れられていない
時代背景で丸文字が生まれてきたところを明確に解説するのが評論でしょう
学歴社会で出てきた~のところからフィーリングで思いついただけなのがわかるので説明できないのは当たり前

さらにこの後、急に導かれた結論の
  • だから、学生のころからの経験の差でしょうね

は何が何だか全然わからない。


『ゲーム脳理論』で、勝手に『脳科学者』と名乗って自称している、森 昭雄レベルだ
http://ja.wikipedia.org/wiki/ゲーム脳
この仮説は、一般向けの書籍や講演会を通して広められているものであり、他の科学者が同じ条件で科学的に検証するための材料となる正式な論文は、提示からおよそ6年が経過した現在も発表されていない。そのため、医学的には一切認知されておらず、疾患・疾病とされるものではない。

『ゲーム脳の恐怖』のα波・β波の説明において、初歩的な誤りがある。たとえば、α波を「徐波」と呼ばれる異常な脳波としているが、α波・β波ともに正常な脳波で、いかなる場合も「徐波」とは呼ばない。
α波・β波は、本来、目を閉じたり開けたりした程度で簡単に入れ替わる程度のものである。α波・β波それぞれの大小で単純に脳の状態を判別できるものではない。
α波に対してβ波が低いことを「認知症」とみなすのは森が独自にとなえている説で、認知症にかかわる臨床医にとって事実ではない。森の研究においては、この自前の新説にさらに新説を連結するアクロバティックな展開となっており、まともな学問として疑問が残る。

ゲーム脳に関する研究については、2002年10月以降、森が主催する日本健康行動科学会の学術大会において口頭発表を行なっており、同会の会誌には英語論文が掲載されている。なお、同会の名称に「学会」を含んでいるが、日本学術会議に登録されている正式な学会ではない。日本において「学会」を名称に含む条件規制はないが、このような名称になっているのは、「日本健康 "行動科学" 会」であるためである。

疑問の残る肩書き

森はマスメディアで「脳神経学者」の肩書きとされることが多いが、実際は文学部出身(日大文理学部体育学科)であり、修士号は教育学で取得(同大学教育学研究科)、博士課程で医学には転向した。博士論文は脳神経ではなく筋肉に関する論文であり、現在も専門は運動生理学である。

日本学術会議に登録された学会で、4200人の会員で構成される日本神経科学学会の会長である津本忠治は、会報「神経科学ニュース」で、『ゲーム脳の恐怖』や、よく似た理論である『脳内汚染』(岡田尊司著)といったトンデモ本とされるものに対し、「『似非脳科学』『とんでも脳科学』が本屋に並んでいる。こういった本は放置しておけばよいとの見方もあるかもしれないが、神経科学に対する信頼性を損なうなどのマイナス効果を生み出すと思われる。したがって、間違いをただし、正確な情報を一般社会へ発信するよう努力したい。」と述べている。

東北大学教授である川島隆太は、「ゲーム脳」という言葉が出始めた当初から一貫して「ゲームで脳が壊れることはない」としており、当初ゲームの種類や年齢、ゲームへの取り組み方などによる脳の反応の研究結果が一切なかったことから「ゲーム脳」を「個人の単なる妄想であると思っている」と述べている。また、これについての、のちの川島自身の研究の成果から、「(「ゲーム脳」のような考え方は)全くの迷信、妄想だということがわかってきている」としている。

プログラマの業務を「ただ画面を見ているだけ」といった偏見の目で見ており、それがゲーム脳研究の始点としている。

http://ja.wikipedia.org/wiki/森昭雄
専門は運動生理学であるが、「ゲーム脳」の業績から、マスメディアでは脳神経科学として紹介されることが多い。2000年、日本大学から、永年勤続(30年)表彰を受けている(ただし、ゲーム脳は多くの科学者や有識者から疑似科学であるとの指摘を受けている)。なお「医学博士」は「医師」と異なり医療行為を認められていない(医学博士は医師免許を取得しなくても取得することができる)。

埼玉県教育委員長・高橋史朗が会長を務める感性・脳科学教育研究会の顧問となっている。その一方、森が主宰する日本健康行動科学会では、高橋が理事となっている。

自身への批判に対する姿勢

メディアやインターネットでの批判に対する姿勢

森自身やゲーム脳の仮説への批判に対して、森は以下のように、科学者でありながらデータや論拠を基にせず勝手な憶測をもとに反論している。
ネット上で私の批判を書いている人は、ゲーム会社と何らかの関係のある人だ。
(有識者による批判に対して)脳波を知らない素人が批判しているだけだ。
(科学者による批判に対して)脳波を知らない人や、ゲーム会社から支援を受けている人の主張だ。
(アメリカの科学雑誌『ニューサイエンティスト』誌が森の研究を批判したことに対し)それは脳のことを知らない人が言っていることでしょう。

有識者の批判に対する姿勢

京都大学名誉教授の久保田競が週刊誌「サンデー毎日」2006年2月26日号上で森を批判したことに対しては、以下の発言を行っている。
京大の名誉教授(久保田競)による誹謗中傷があった。お歳を召されたのではないか? 京大はゲーム会社から70億もらっているから、言いたいことが言えないのだろう。ゲーム会社がらみになってしまうと、まともな人もまともなことを言わない。
京大の名誉教授でもお金がらみに染まってしまうと言いたいことも言えない。私は科学者だから言いたいことを言う。

「京大はゲーム会社から70億もらっている」とは、2006年2月に、任天堂の相談役である山内溥前社長が、個人資産の70億円を京都大学医学部附属病院の新病棟建設費用として京都大学に寄付した事実を、大学とゲーム業界のつながりとして述べたものと思われる。

そのため、この発言については、京都大学や久保田、任天堂に対する誹謗中傷であるとの見方が強い。

また、サンデー毎日の当該記事には森のインタビューも掲載されており、精神科医の斎藤環による科学的な反証に対する反論も書かれている。その内容は 「斎藤環さんというゲームマニアみたいな人が、僕の批判を書いている。悪いけどあの人は脳波を知らない。素人です。生理学の知識の無いかわいそうな人なんですよ。僕は医学部でも実習で教えましたからね。彼よりはまあ10倍くらいは知識がありますよ(笑)。対談してもかまわない。恥ずかしくて彼はものが言えないと思いますよ。」というものである。

しかし、実際の斎藤による反証内容は、森の「脳に関する誤った認識」や「脳波の測定法の誤り」への科学的根拠をもとにした指摘がほとんどである。そのため、この発言中にある
生理学の知識の無いかわいそうな人
彼よりは10倍くらいは知識がある

という点について、発言の是非を疑問視する意見もある。


R25 LxR 雑学

どうして女の子の文字は丸っこくてかわいいの?

http://r25.jp/web/link_review/20008000/1122008101707.html

2008.10.17

付箋やノートの切れ端に胸キュン
どうして女の子の文字は
丸っこくてかわいいの?

70~80年代に流行した丸文字を見よう見まねで同僚に書いてもらいました。丸文字に関わらず、女性からの付箋がデスクに残されていると、なんだかキュンとしませんか?
告白します。僕は小学生のころ、校内で一番美人だった女の子のノートを放課後に盗み読みしたことがあります。それはもう可愛らしい文字が並んでいて、小学生だった僕は罪悪感と戦いながら夢中で見ました。本当にごめんなさい。

女性はドン引きなエピソードかもしれませんが、男性の皆さんはわかってくれる人も多いはず。そこで、「そもそもなんで女性の文字ってかわいいの?」という疑問を、1986年当時に大流行した丸文字の研究を一冊にまとめた「変体少女文字の研究―文字の向うに少女が見える」(講談社)の著者、山根一眞さんに伺いました。

「女性特有の文字といえば、70~80年代にかけて流行した丸文字です。これは、現在でいうと携帯の絵文字のようなもので、上司や先生に対してではなく、友達同士のコミュニケーションとして多用しました。この現象をコミュニケーションコスメティックス(=言葉の化粧)と名付けたのですが、女性は着飾ってかわいく見せたい、という本能で文字を書いています。現在の絵文字もかわいく見せる、という点で同様ですよね」

自分がなぜ女性の文字に萌えるかわからなかったのですが、どうやら女性の本能的な“着飾る”という部分、つまり女性らしさにキュンときているんですね。

ところで、女性のほうが男性よりもノートをきれいにまとめられる気がするのですが、それってどうしてでしょう?

「先述の丸文字が女子学生を中心に普及した時代は、実は日本が学歴社会に突入した時期です。女子も積極的に勉強して社会進出を! という時代背景の中で、文字を書く機会がより多くなり、女性特有の書体やノートの取り方が生まれました。一方の男子は必死で勉強しなくても雇用の機会がそれなりに与えられたし、着飾る必要もなかったのでノートに凝る必要がなかったのでしょう。だから、学生のころからの経験の差でしょうね」


女性のノートがやたらとかわいいのは、社会情勢が関係していたんですね。先生によると、最近は女性に限らず男性も絵文字を使いますが、それは男性と女性の社会的な役割の違いがなくなってきている証拠だそうです。

女性特有の丸っこい文字や絵文字が、競争社会から生まれたという説はちょっと意外だったかも。でも、それを知るとキュンとする上に、ちょっと愛しい気分になりました。やっぱり女子の丸っこい文字が好きだ~!

(梅田カズヒコ/プレスラボ)

2008年10月19日日曜日

娘になりすました母親が起訴される

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娘になりすまして高校に通っていた母親(33)、精神異常で無罪に

http://www.excite.co.jp/News/odd/E1224382706789.html

2008年10月19日

[米ウィスコンシン州グリーンベイ 18日 AP] 33歳の母親が娘(15)の個人情報を盗み、高校のチアリーディングチームに入部していたことが発覚、個人情報窃盗の容疑で母親が逮捕された。しかし精神異常の理由で、この母親は何の罪にも問われないことになった。

ネバダ州で暮らす娘(15)の個人情報を利用し、ウェンディ・ブラウン(33)はグリーンベイのウィスコンシン高校に通っていた。授業にも1日だけ出席しており、チアリーディングチームのコーチ宅で行われたパーティーにも参加していたという。

個人情報窃盗の容疑では無罪となったが、ブラウンは他にもアパートの住民から大家でもないのに家賃を騙し取っていた容疑にも問われており、こちらで有罪となれば最高13年の禁固刑になる可能性がある。

2008年10月16日木曜日

【勝手に情報収集】行動ターゲティング広告はどこまで許されるのか

インターネット:最新ニュース

行動ターゲティング広告はどこまで許されるのか

http://it.nikkei.co.jp/internet/news/index.aspx?n=MMITbe000015102008

 インターネット広告は最近、閲覧者のアクセス履歴から嗜好を分析して関心を持ちそうな広告を配信する「行動ターゲティング広告」にシフトしつつあるようだ。特に、日本ならではの事情により、欧米には見られない方式の広告システムが今年になって続々登場している。これらにはプライバシーやセキュリティー上のリスクを伴うものもあるが、はたしてユーザーはそれを承知しているのだろうか。(高木浩光・産業技術総合研究所情報セキュリティ研究センター主任研究員)


■ブラウザーの「バグ」を用いた行動追跡

 行動ターゲティング広告は以前から存在していたが、今年の動向として新しいのは、行動を追跡する手段として、自サイトでの閲覧行動だけでなくよそのサイトでの閲覧行動まで追跡するタイプが現れたことだ(参照:ヤフー、楽天、MSが新商品を投入・広告ネットワークの戦い〔1〕)。

 この記事で紹介されている「楽天ad4U」は、「ユーザーのブラウザー側で保有している履歴情報をもとにユーザーの嗜好を解析して、広告を配信するという仕組み」だという。これはどういうことか。筆者が調べたところ、ブラウザー側の欠陥を突くことによって閲覧履歴を取得するものであることがわかった。

 仕組みはこうだ。Webページのリンクは標準では青色で表示されるが、訪問済みのリンクは紫色に変わる。このリンクの表示色をJavaScriptなどのプログラムで取得することができれば、閲覧者が特定のサイトに行ったことがあるか否かを調べることができてしまう。

 たとえば個人でブログを開設している人が、自分のブログを訪れているのがどんな人たちなのかを知りたいと思ったとしよう。通常ならば、サイトの運営者はアクセス元のIPアドレスから訪問者の国や地域を調べるくらいのことしかできない。

 ところがこの仕組みを使って、特定のサイトのURLを隠しリンク(画面上には表示されない)としてブログに埋め込んでおき、表示色を取得するプログラムを仕掛けておけば、訪れた人がそのサイトに行ったことがあるかないかを、ブログの開設者は密かに知ることができてしまう。たとえば、アダルトサイトのURLを埋め込んでおけば、訪問者が過去にそのアダルトサイトを利用したかどうかがわかってしまうことになる(図1)。

 このようなことができてしまうのは、一部のWebブラウザーに古くから存在する欠陥が原因である。WebブラウザーのFirefoxでは、2002年5月に「バグ番号:147777」として報告されているバグであり、今も解決方法が議論されているものの、HTMLやスタイルシートの仕様上の欠陥であるためスマートな対策方法が見つからず、未解決となっている。同様に、FlashなどのJavaScript機能を持つプラグインにもこの欠陥があるようだ。

 楽天ad4Uの実際の広告を調べてみたところ、Flashオブジェクトの中に数千個の隠しリンクが埋め込まれており、JavaScriptによってそのリンクの訪問の有無を調べ、どんなカテゴリーのサイトに多く訪問しているかを集計し、そのカテゴリーの広告を表示するようになっていた。

 ad4Uの開発元のドリコムの発表文によると、この方式は「プライバシー保護にも優れています」と説明されている。これはどういうことかというと、数千個のリンクのそれぞれの訪問の有無は、ブラウザー上で処理され、サーバーには送信されないからだ。ブラウザー上の統計処理によって表示する広告を決定し、広告の番号だけがサーバーに通知される仕組みとなっているようだ(図2)。


■バグの存在を前提にした事業のリスク

 従来方式の行動ターゲティング広告では、クッキー(cookie)を用いて閲覧者にIDを割り振り、IDごとの閲覧履歴をサーバー側で追跡する必要があったため、これがプライバシー上問題であるとしてしばしば批判されることがあった。ad4Uの方式ではその必要がないため、「プライバシー保護にも優れています」というのだろう。しかし、ブラウザー側のバグを突くプログラムを配信するという手法は次の2つの点で問題があるのではないか。

 第一に、将来、ブラウザー側のバグが修正されたら、この広告は機能しなくなる。バグの存在を前提にしたシステムをビジネスとして展開することにリスクはないのか。

 このような利用が広く普及してしまうと、ブラウザー側でバグを修正する動きに対してブレーキをかけることにもなりかねない。その結果として、先に述べたブログでアダルトサイトの閲覧の有無を盗み見るような悪質な行為を防げなくなってしまう。

 第二に、このような方法で閲覧履歴を参照するプログラムは、現在国会で継続審議となっている刑法改正案の「不正指令電磁的記録作成等の罪」(いわゆる「ウイルス作成罪」)のいう「不正な指令」に該当するおそれがあると筆者は考える。なぜなら、これは、人がブラウザーを使用するに際して「その意図に反する動作をさせる」プログラムだからだ。

 ウイルス作成罪は未成立であるから合法ではあるが、企業のビジネス行為として倫理的に許されるものだろうか。英語圏ではこうした行為に対して必ず批判の声が上がるもので、こういうプログラムは「スパイウエア」と認定されると筆者は考える。それに対して日本では、表立って批判する人がほとんどいないため、このようにいつの間にか実用化されてしまう。

次ページ:もう一つの新たな広告手法・「個体識別番号」を用いた行動追跡


■「個体識別番号」を用いた行動追跡

 もうひとつの新しい動きは、携帯サイト向けの広告において、行動追跡の実現手段として「個体識別番号」を用いるものが続々と登場しつつあることだ(参照:携帯向けも参入相次ぐ・広告ネットワークの戦い〔2〕)。

 たとえば、この記事で紹介されているサノウ(東京・渋谷区)の「ネオアド」は、開発元の発表文で「今年の3月31日にNTTドコモが携帯電話番号毎に付与するiモード用のユニークなIDである『iモードID』を一般サイトに公開したことで、実現可能となりました」と説明している。

 従来、NTTドコモの携帯電話では、契約者に固有の携帯IDはiモードの公式サイトにしか送信されなかった。一般サイトへは、端末の製造番号を送信する機能はあったが、これを送信する際には必ず確認画面が現れて、ユーザーが同意ボタンを押さなければ送信しない仕組みとなっていた。

 表示するたびに確認画面が出てしまうのでは広告用途には使えない。それが、2008年3月末から携帯IDが一般サイトにも開放されたことでこのような広告システムが実現可能となり、続々と応用サービスが登場しはじめたのである。

 携帯IDを用いた行動ターゲティング広告の仕組みはこうだ。仮に、どこのWebサイトを訪れても同じ広告会社が提供する広告画像が貼り付けられているとする。すると、携帯利用者はWebサイトを訪れると同時に広告会社のサーバーにもアクセスすることになる。

 このとき、広告会社のサーバーにも携帯IDが送信される(図3)。広告会社は、携帯IDで人を識別しながらアクセス履歴を集計することで、同じ人がいつどこのWebサイトを訪れたかを知ることができる。これによりその人の嗜好を推定することができ、好みに合った広告を配信できるというわけである。


■従来にはなかったプライバシーリスク

 従来、一般のPCのインターネット(携帯電話ではなく)では、こうした行動ターゲティング広告を実現するためにクッキーを応用した手法が用いられてきた。「第三者クッキー」と呼ばれる方法で、広告会社が独自の固有IDを閲覧者に割り振り、そのIDごとに閲覧履歴を集計することで嗜好を分析している。

 第三者クッキーは「トラッキングクッキー」と呼ばれることもあり、スパイウエア対策ソフトはこれをスパイウエアの一種として扱っている。米国では、このようなクッキー利用が消費者のプライバシーを侵害するとして、大手広告会社が2000年に集団訴訟を提起されるという事態にまで至っている。

 クッキーについて言えば、プライバシーの問題は比較的小さい。なぜなら、クッキーは閲覧者側で自由に削除することができるので、削除するたびに広告会社による追跡はリセットされるからだ。また、第三者クッキーは近年使われなくなる傾向にあり、たとえばiPhoneでは第三者クッキーを拒否する設定になっている。

 それに対し、携帯電話の携帯IDはクッキーのように削除することができない。いったん契約者に割り振られたIDは不変である。そのため、携帯IDを用いた広告が普及すると、広告会社により追跡される可能性は携帯電話を解約するまでの何年にも渡って続いてしまう。このことを利用者らは理解しているだろうか。


■嗜好情報が売買されるおそれ

 広告会社としては、効率のよい広告配信が目的であり、そのIDの人が具体的に誰なのかには関心がないかもしれない。しかし、ここで筆者が懸念するのは、IDごとに集計された嗜好情報(サイトの閲覧履歴やそれを分析した結果など)のデータベースが第三者に販売されることはないのかという点である。

 匿名のIDを住所・氏名にひも付けることをしなければ、個人情報保護法でいう「個人情報」には該当しないため、売ることは合法である。買う側もたとえばショッピングサイトなどで、すでに正当な手段で住所・氏名を取得している事業者ならば、嗜好情報を広告会社から買っても個人情報保護法には抵触しないと考えられる。その事業者が住所・氏名と同時に携帯IDも取得しているならば、入手した嗜好情報は携帯IDを使って住所・氏名と結合することができる。このような売買は合法かもしれないが、企業のビジネス行為として倫理的に許されるものだろうか。

 ショッピングサイトに住所・氏名を提供する際、利用者はそのショップに陳列された商品について自分の関心を探られるのは、しかたのないこととして覚悟しているだろう。しかし、別のサイトで閲覧した嗜好情報についてまで、そのショップに把握されることについて、了解しているだろうか。

 このような嗜好情報の売買は、従来の通常のPCのインターネットでは起き得なかったことである。なぜなら、第三者クッキーとして発行されるIDは、広告会社が独自に割り振ったIDであるため、ほかのサイトでは情報をひも付けて照合することができず、売買する価値がないからである。

 つまり、広告に付随して収集される嗜好情報の売買という懸念は、国際的に見ても過去に例のないものであり、日本の携帯電話だけで今年になって始まりつつある事態といえるのだ。


■日本の個人情報保護法の不備

 あまり意識されていなかったことかもしれないが、インターネットの安心・安全は、主に英語圏での活発な議論によって淘汰の洗礼を受けた技術を採用することで実現されている。日本だけで独自に始まった携帯ID送信は、英語圏の批判にさらされておらず、他に類を見ない独自のプライバシーリスクを生み出してしまった。

 携帯IDや端末製造番号は、いわゆる「ワンクリック詐欺」業者らの間では「個体識別番号」と呼ばれている。個体識別番号を表示することでアクセスした人を特定したかのように見せかけ、料金を振り込めと脅す手口だ。NTTドコモが携帯IDを一般サイトにも自動送信するようになったことは、ワンクリック詐欺の被害を増大させる危険もある。この問題については楠正憲氏も論じている。(参照:携帯ID開放の危うさ・事件が起きる前に対策を)

 筆者は、そもそもこのようなID送信を携帯電話会社が開始したことに問題の原因があると考えているが、これを個人情報保護法で規制できていないところにも不備がある。2008年3月30日付の日経新聞の記事によれば、NTTドコモは「iモードID」の送信について「氏名やメールアドレスは含まれておらず、個人情報開示には当たらない」としているという(参照:ドコモ、携帯電話の「識別番号」・コンテンツ会社に通知)。

 日本の個人情報保護法では、住所・氏名ばかりが守られ、肝心の個人の嗜好情報などのプライバシーが守られていない。住所・氏名だけなら他人に知られても問題がない場合も少なくないにも関わらず、この法律の影響で、常識的な利用さえ抑制されてしまうことが起きている。その一方で、他人に知られたくないはずの嗜好情報が、規制の網から漏れて売買される可能性が生じているのだ。


■プライバシーポリシー明示の徹底を

 これは、特定の広告会社が実際に集めた嗜好情報を横流ししていると指摘しているのではない。技術的には可能な状態にあることを指摘しているだけである。現時点でそれを行っている事業者が存在しないとしても、将来どうなるかはわからない。

 嗜好情報の横流しを疑われたくない事業者は、それを行わないという約束をプライバシーポリシーに明示してはいかがだろうか。広告を掲載する側の事業者も、採用する広告会社がそのような横流しをしていないか確認する必要があるのではないか。

 また、広告会社は横流しをしない方針だとしても、データ流出のリスクは少なからずあるだろう。一般的には従業員が持ち出すリスク、不正アクセスにより流出するリスクなどがある。第三者クッキーを用いた方式とは異なり、携帯IDを用いた方式では流出時の被害が無視できないほどに大きい。

 流出時の被害を小さく抑えるために、長期間にわたる行動追跡を行わないことが望ましい。広告表示に必要な最小限の期間しか追跡情報を残さないようシステムを工夫するべきだろう。そして、その期間をプライバシーポリシーで明示することが望ましい。

 政府も、こうしたインターネットを経由したIDによるひも付けという技術的可能性を踏まえて、個人情報保護のあり方を再検討するべきではないだろうか。

-筆者紹介-
高木 浩光(たかぎ ひろみつ)

独立行政法人 産業技術総合研究所
情報セキュリティ研究センター 主任研究員
略歴

 1994年、名古屋工業大学大学院博士後期課程修了。博士(工学)。同大助手を経て、通商産業省工業技術院電子技術総合研究所に転任。2001年、独立行政法人産業技術総合研究所に改組。2002年より同グリッド研究センターセキュアプログラミングチーム長。2005年4月より現職。専門は並列分散コンピューティング、プログラミング言語処理系、コンピュータセキュリティ。

医療事故報道まとめサイト

医者にメス ホームページ

http://www4.airnet.ne.jp/abe/

医療関連報道 インデックス

http://www4.airnet.ne.jp/abe/news/index.html

2008年10月15日水曜日

ハゲを特定―最新研究で

英研究者、禿げの遺伝子の特定に成功 7人に1人は生まれながらに禿げる運命

http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200810141922

【Technobahn 2008/10/14 19:22】3分の1の男性は45歳までに禿げることが知られているが、禿げの原因は遺伝的要素や、生活習慣などの複雑に絡み、これまでにはっきりと原因解明が行われたことはなかった。

 そのような中、加マギル大学、英キングズカレッジ、英医薬品大手のグラクソ・スミスクライン(GlaxoSmithKline)社による共同研究グループが禿げにつながる2種類の遺伝的変移の特定に成功していたことが12日、英科学雑誌「ネイチャー・ジェネティックス(Nature Genetics)」に掲載された論文によって明らかとなった。

 研究グループは1125名に渡るコーカソイド(いわゆる白人)のゲノム分析を実施。その結果、禿げには2種類のX染色体の遺伝的変移が関わっていることを突き止め、その後、更に1650名のコーカソイドのゲノム分析を実施することにより、分析結果が正しいことを確認したと述べている。

 研究グループでは禿げの80%はこの2種類の遺伝的変移が原因だとした上で、禿げの遺伝子は母親から子へ、母系統の家系を通じて受け継がれてきたものではないかと推論している。

 研究グループによると7人に1人は遺伝的に生まれながらにして禿げる運命にあるとしおり、X染色体の染色体番号20に遺伝的変移のリスクがある場合、その人が禿げる可能性はそうでない場合の7倍にも達すると述べている。

 禿げの遺伝子の特定に成功したのは今回の成果が史上初となる。

「はげ」の原因となる遺伝的変異を特定、新治療法に道開くか

2008年10月13日 11:38 発信地:パリ/フランス
http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2528051/3421448

【10月13日 AFP】男性の「はげ」の原因となる2種類の遺伝的変異を特定したとする研究結果が、12日の科学誌ネイチャー・ジェネティクス(Nature Genetics)電子版に掲載された。これらの遺伝的変異が存在すると、はげ(男性ホルモン性脱毛症)になるリスクは7倍高まるという。

 英国、アイスランド、スイス、オランダの科学者が参加する研究チームが、ヨーロッパ系の白人男性1125人を対象に遺伝子を調査した結果、7人に1人で第20染色体のDNAに2つの変異体があることが判明した。

 これまでの研究でも、男性のはげの原因の80%は遺伝的要因によるものであることが分かっている。

 主要研究者であるロンドン大学キングスカレッジ(King's College, London)のティム・スペクター(Tim Spector)氏は、「今回の発見により、今後はげの新たな治療法の道を開くことが期待される」と語っている。(c)AFP

2008年10月14日火曜日

【最新研究】アルコールを飲むほどに脳が縮小―“適度な飲酒は健康”説は結果から否定

アルコール、飲むほどに脳が縮小=米研究

2008年 10月 14日 12:12 JST
http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPJAPAN-34284020081014

世界のこぼれ話
騒動の中国卓球メダリスト、協会は「けんか」否定
MP3プレーヤーで聴力障害の恐れも=EU報告
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 [ワシントン 13日 ロイター] アルコールを飲めば飲むほど脳が縮小するという研究結果が13日、明らかになった。米マサチューセッツ州のウェルズリー大学のキャロル・アン・ポール氏が率いる研究チームが、神経学の専門誌「Archives of Neurology」で発表した。

 研究チームでは、適量のアルコールにより加齢によって進む脳容積の減少を食い止めることが可能かを検証しようとしたが、結果は不可能だったという。

 同研究によると、生涯にわたって酒を飲まなかった人々が最も脳容積の減少が少なかった。続いて、過去に飲酒していたが今は飲まない人々、現在適度な飲酒をする人々、現在大量に飲酒する人々の順で、脳容量の減少の割合が少なかった。

 これまで、多くの研究によって適度の飲酒は心臓に良いとされてきた。