Nakamichi販売終了
現在のブランドの直接の起源といえる中道研究所を設立し「フィデラ」というブランド名を使っていたこともある
時期により音が無関係といえるほど変わる大企業の家電メーカーと違い、いつも音色の傾向が一貫していた
「重厚でドロドロと遅く押し迫る」傾向と反対で、高域ほどホワイトシルバーな輝きがあり、ほとんどはすこーし高域を強めたバランスで、日本メーカーの機械的な音とは違うが、濃くアグレッシブな欧米のブランドと違いやや植物質な、そして清潔感のあるサウンドだった
ちょうどそのころの全盛期にヨーロッパにナカミチB&Wという会社も設立していた
B&Wは「未来派、現代派」と颯爽と登場し、イギリスにしては珍しく物理特性重視、当時としては新素材新技術、新世代モニターとしてセンセーショナルを起こしたが、その割に当時の多くのSPメーカーと比べてもツイーターの癖は強く、アルミの共振音が強めでツイーターが受け持つ帯域はハッキリわかり目立っていた
ナカミチとは音の特徴でそのあたりは似ていたのでお似合いのカップルだったと思う
200億の負債を抱え倒産したころはすでに日本メーカーの製品は、より癖を少なくする方向の設計のオーディオ機器が主流で、オーディオ店でナカミチのオーディオを鳴らしていると見なくとも音の特徴ですぐにわかった
ナカミチがカセットデッキで全盛期だったころは、他メーカーと比べ癖が少なくニュートラルだったものの、倒産の前の10年近くは全盛期のままタイムスリップしたように過去のままで、B&Oのバング&オルフセンやBOSEのようにはっきりと特徴があり、過去の癖をそのまま引きずった、音に特徴があるメーカーとなっていた
植物質でホワイトなシルバーに輝くような高音域は、単に物理特性でいえば歪みで、味付けのためなのか当時の最先端の物理特性に付いていけなくなっていたのか、いずれにせよその後倒産し、そしてまた現在販売終了となった
ナカミチブランド製品の国内販売が5月31日で終了
-海外での販売やアフターサービス業務は継続
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20080512/nakamich.htm
5月12日発表
2004年12月に発売された車載用CDレシーバ「CD-500」
ナカミチ販売株式会社は12日、5月31日をもってナカミチブランド製品の国内販売を終了すると発表した。直販サイトは4月30日で終了しているが、一部特約店では在庫製品の販売は継続される。また、アフターサービス業務は継続する。
ナカミチ販売は、ナカミチ株式会社が設計/開発したナカミチブランドのAV機器を国内向けに販売していた。ナカミチ株式会社は2002年2月に、負債総額約200億円を抱え、東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請。出資元のザ・グランデ・ホールディングズ・リミテッドの支援を受けつつ再建を図り、SoundSpaceシリーズやカーオーディオなどを開発。ナカミチ販売が販売を担当していた。しかし、近年は新機種の開発は休止されていたという。
なお、ナカミチブランドの製品は、CDショップの店頭試聴機などの業務用も存在するが、いずれも国内販売は終了。ナカミチ販売は今後、アフターサービス業務のみを行なっていく。また、ナカミチ株式会社も存続。同社は海外向けにプラズマや液晶テレビなども展開しているが、海外向け製品に関しては各地の代理店を通じて従来通り販売を継続するという。
□ナカミチのホームページ
http://www.nakamichi.co.jp/
□関連記事
【2004年11月12日】ナカミチ、同社初のMP3/WMA対応カー用CDレシーバ
-小林耕三氏の思想を踏襲したリファレンスモデル
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20041112/nakamich.htm
【2004年3月26日】ナカミチ、渋谷ショールームを4月4日にオープン
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20040326/nakamich.htm
【2004年3月26日】ナカミチ、民事再生法を申請
―負債200億円、出荷やメンテナンスは従前通り実施
http://www.watch.impress.co.jp/av/docs/20020220/nakami.htm
(2008年5月12日)