チーム全員がうつ退職
「人材使い捨て企業」で何が起きたか
http://diamond.jp/series/depress/10026/?page=3
西川敦子(フリーライター)【第26回】 2008年05月07日
~ 31歳男性(既婚/IT系企業勤務)は見た!【前編】~
「なんと、全員がうつで退職。チームそのものが消えちゃったんですよ」
「結局、プロジェクトは立ち行かなくなり、会社は事業から撤退することになりました。こんなことは今に始まったことじゃありません。大量に新人を採用し、彼らがいなくなると、また募集をかける。そんなことをしょっちゅう繰り返しているんです、うちの会社は」
宮本さんの会社に限ったことではないが、キャリア面談が、暗に転職を勧めるための道具に使われている――という声もある。
「優秀な人材はどんどん引き上げます」という制度に隠された、「それ以外の人間は切り捨てるぞ」という意図。そんなトップの本音を社員が見透かしているからこそ、「あったかくない」という言葉が出てきたのだろう。
やがて次のような不毛なスパイラルへと入っていく。
●「人材使い捨て型企業」が“一見よさげだが、じつは社員を切り捨てるための制度”を作る
↓
●社員はそこにネガティブな意図を読み取る
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●社員の間で会社への不信感が高まる
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●うつを発症し休職、退職する社員や、会社に見切りをつけて去っていく社員が増える
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●会社が新しい社員を大量に募集する
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●社員をふるいにかけるため、また“一見よさげな制度”を作る
ところで、あなたの会社はどうだろうか――。
■頻繁に社員の募集、採用を繰り返している
■べつに設立したばかりの企業ではないのに、社員の平均年齢が異様に低い
■研修や教育が少なく、ほとんどOJT任せ
上記のような特徴が見られれば、「人材使い捨て」危険度はかなり高そうだ。