SB850は、単体で売っている拡張カードやインテルのチップセットと比較テストをして最高性能を出している。
NVIDIAを事実上AMDのチップセットから追い出しただけあって時間はかかったが(やっと/初めて?)最高性能になった。
AMDも、AMDに買収される前のATIもチップセットの性能やチップセット内蔵グラフィックは時に他を圧倒することがあったものの、ともにサウスブリッジはとんでもない代物というのは業界にもユーザーにも常識で、正規の純正サウスブリッジがあるのにALi/ULiのサウスや、エヌビディアのチップセットの組合せを使うのが正常だった。純正といっても最初期のものはVIAから供給してもらったOEMだった。
そもそもマザーボードメーカーに納品された純正のチップセットの組合せだとサウスブリッジが動かないのだからサードパーティーのチップを使うのは当然、というかその選択しかありえなかった。
例:この特集のAMDのチップセットの各解説回を読むとよくわかる。AMD(やインテル)はチップセット事業でNVIDIAを含む他社を認めない方向になったが、他社製品が無くなっても純正は低性能・非安定のサウスブリッジのままだった。サウスブリッジは鬼門だったが変わったものだ。
ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 ― 第43回AMDチップセットの歴史 その2
http://ascii.jp/elem/000/000/506/506263/
優れた内蔵GPUでシェアを広げたATIチップセット
2010年03月15日 12時00分更新
文● 大原雄介(http://www.yusuke-ohara.com/)
これから問題になるのはAMDのドライバーやソフトウェアが複雑で安定していないことだろう。サイトも謎かけのようで迷路のようだし、自分の所有機器(マザーなど)に適用するのかしないのかリリースノート読んでもさっぱり、むしろ読むほどわからなくなるテクニカルノート、インストールもアンインストールも更新もしにくいソフトウェアなど改善してもらいたい。
ソフトの最新版をダウンロードしてインストールするチェック項目を全部選ぶと個別のドライバーが古くなるものがあり、すべて最新のものにするのなら全部にチェックを入れず個別にダウンロードしたドライバーを入れる、とかわけがわからない。追い切れない。
AMD、SATA 6Gbps対応の統合型チップセット「AMD 890GX」
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/20100302_351950.html3月2日(現地時間)発表
サウスブリッジに当たる「SB850」は新たにSATA 6Gbps×6に対応。また、こちらはオプションとなるがUSB 3.0コントローラを帯域幅500MB/secでノースブリッジに直結できるため、Intel H55 Expressなどのようなバスのボトルネックが生じないとしている。
■平澤寿康の周辺機器レビュー■
Crucial 「RealSSD C300」追加検証
~AMD 890GXの内蔵SATA 6Gpbs経由で最も高速に
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/hirasawa/20100414_360937.html●AMD 890GX内蔵SATA 6Gpbs経由で最も高速なデータ転送速度を確認
結果を見ると一目瞭然だが、AMD 890GX内蔵のSATA 6Gpbsポート経由の結果が最も高速となっており、シーケンシャルリードは最高で341MB/sec、シーケンシャルライトは最高で221MB/secに達している。
Intel P45 Express内蔵のSATA 3Gpbsポートは、Intel P55 Express内蔵SATA 3Gbpsポートとほぼ同等の速度が発揮されていることがわかる。読み出し速度はRealSSD C300の最大性能を引き出せないものの、十分な高速性は発揮できている。
それに対し、PCI Express x1仕様のSATA 6Gpbs拡張カードをPCI Express 1.1準拠のPCI Expressスロットに取り付けた場合には、速度が大きく落ち込んでしまった。これなら、マザーボードのSATA 3Gpbsポートに接続した方がマシで、SATA 6Gpbs拡張カードを取り付ける意味が完全に失われてしまう。
今回の結果から、AMD 890GX内蔵のSATA 6Gpbsは、ドライバも含めたサブシステム全体のポテンシャルが十分に高いと考えて良さそうだ。現状では、SATA 6Gpbs拡張カードにはボトルネックがあるようなので、SATA 3Gpbsのデータ転送速度の上限を超す性能を最大限引き出したいと考えているなら、AMD 890GX搭載マザーボードはもっとも良い選択肢の1つと言える。