2011年10月21日金曜日

ビクター“究極のフルレンジ”スピーカーを単品でも販売へ

やったーっ!!

すごい。大英断。
これで同一スピーカーでマルチチャンネルができるようになる!

まあ、7万円というと、そこまで出すならいいスピーカーがほかにもっとあるけれど……。
選択肢が多いほうがいいし購入する人が選択すればいいことだからいいことだと思う。

近年のウッドコーンコンポの問題はスピーカーや音質ではなくて機能だった。
ブルーレイに対応するわけでもなく、マルチチャンネルも追加機器なしの本体のみではできなかった。
映像関係はおまけで音を楽しむのがメインのコンセプトのコンポかというとSACDには対応する予定は全くない、というありさま。今どき1万円台で買えるプレーヤーでもBDとSACDは再生できるものが多いのに、一体型とはいえビクターダイレクト限定商品のEX-AR9 が¥129,800、EX-AR9 + LS-EXA3 の特別限定セット EX-AR9SET が¥136,000ではちょっと割高だった。
実物が超高品質、高級感たっぷりならまあ納得いくがプラスチック部分は高級感のあるプラスチックではなくほんとにただのプラスチック、しかもあまり平面ではなくデコボコがあり、リモコンは使いにくさの頂点を極めたものでかなり萎える。
以前から指摘しているように、他の部分についても言えばヘッドホン出力が悪く(音質ではなくて。音質は好みがあるので)音割れするとか、HDMIの入力・出力がないとか、ビクターに限ったことではないがFL表示が1年も経つとかなり暗くなるとか、ソニーなどどの会社も暗くなるがビクターより何倍も使っているのに一応見えるのにビクターのFL表示は電源入ってないと勘違いするくらい暗くなる。かなり操作しにくい。
PCにUSB接続してUSBアンプ・スピーカーとして使えないとか、ウッドコーンコンポにiPodデッキがないのでiPodをデッキに装着して操作できないとか(USBマスストレージクラス対応なので対応機器なら再生・停止など簡単な操作はできるはず。というか最低限それができないとUSBマスストレージクラス対応もなにも非対応になってしまう)値段を考えると、昨今の製品に求められる機能の水準の期待に答えられなくなっているところがあった。一体型であの値段ならと言いたいが、単品コンポの安いものでそろえれば今どきはかなり安い。チューナーをつけてもラジオチューナーは今は二束三文で安いし。

本体部分は悪くはないんだけど良くもないという感じ。

デフォルトでサブウーファーの機能オフになっているが(サブウーファーついてないので当然)機能オフの時に低音がブーストされるだけでなくリズム楽器が強調され、元の音楽と大幅に変わってしまうのが一番良くない。
ビクターには相当昔にスーパー プロ サウンドという機能があって、低音と高音を単純に強調するラウドネスと違って音楽成分に含まれる低音に合わせ強調すると謳っていた機能があったが、その機能が含まれていると思う。トーンコントロールで低音と高音を強調すると、リズムセクションがある程度強調されるが、全面的に前に出てきてそこばかり強調されることはない。しかしスーパー プロ サウンドの機能をオンにするとズンズンドカドカと音楽が改変されて聞こえるようになる。サブウーファー機能のオンとオフで低音(と少し高音も)が強調されているだけでは説明つかないほど音楽が変更される。これが困る。クラシックなどではポピュラー音楽と違って低音楽器がずっと鳴っているわけではないので、低音楽器が入るとバイオリンやピアノの高音、トライアングルなど高音楽器が息継ぎしたかのように急に強くなるので変に聞こえる。
スーパー プロ サウンドの特徴が分からなかった頃、「変なところで音を強くする演奏家だ」とか「ピアノの鍵盤押しなおしたわけでもないのに強くなったり、トライアングル叩きなおしたわけでもないのに音が強くなる。変な録音エンジニア」とか演奏家や録音が理解できないことがあったがそれがスーパー プロ サウンドの弊害だと気づくのに時間がかかった。この低音部分を解析して強調する処理は聴く人の好みでオンオフ選択できるようにしてもらいたい。低音補正が入らなくなり低音不足になるが「サブウーファー オン(あり)」にして聴いている。サブウーファーは付けてないので足りなくなるが、サブウーファー オフ(なし)だと音楽補正が入るのでどうしても気持ち悪くてサブウーファーがないのにオン(あり)で使っている。
バロック音楽だと高音部分の音量が不自然に上がったり下がったりするので聞いてられない。

以前、タンノイ社のアリーナシリーズのサブウーファー、アリーナサブを買ってつなごうと思っていた。ところがその当時大不況になり『第3次世界大戦は時間の問題』といくつも報道され、逃げなければならないかもと考えているうちに製造終了になってしまった。
今、価格バランスが不自然ではなく、位相コントロールもついているサブウーファーがあり気になっている。ただ以前と同じく、いや、もっと悪くて超巨大地震が起き、さらに以前よりもっと悪い大不況となり、さらにさらにこれから東海・東南海・南海・およびそのトラフ周辺の4連超絶巨大地震が起きると地震学者が警告している状況だ。なぜサブウーファーが欲しいと思うと悪いことが起きるのか?なぞだ。

サブウーファー機能も良くないが、ビクターのトーンコントロールのターンオーバー周波数も良くない。変化する範囲が広すぎ高音や低音を強調したり引っ込めたいのに声が人工的なシンセサイザーのように変化してしまう。サンスイやソニー、その他どの会社でも使い出があるのにビクターのトーンコントロールは声が変になってしまうので使えない。バランスがおかしいディスクでも我慢してそのまま再生して聞いている。

ビクター、フルレンジウッドコーンスピーカーを単品販売
-“究極のフルレンジ”。直販限定でペア69,800円

http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20111021_485337.html

 JVCケンウッドは、ビクターブランドのウッドコーンスピーカー「SX-WD90」を11月上旬に発売する。ビクターダイレクト限定販売となっており、直販価格はペアで69,800円。

 8月に発売されたミニコンポ「EX-AR9」に含まれているフルレンジユニットのスピーカーを単品販売するもので、同社は「究極のフルレンジサウンドを、手持ちのオーディオ機器と組み合わせて楽しめる」としている。

 「SX-WD90」は9cm径のフルレンジウッドコーンユニットを搭載するバスレフ式スピーカー。上下左右方向の伝搬速度を部分的に高めるために、コーンの縦/横方向に形状の異なる木製薄型シートを装着した異方性振動板を採用。前方や上下左右方向の音圧を上昇し、音の広がりと解像度の向上を実現している。

 センターキャップの内側にあるボールピース上部へ木片(メイプル材)吸音材を装着。センターキャップ内の共振音を吸収するとともに、上下方向の音の広がりを向上した。加えて、不均一コルゲーションダンパーの採用により、低音域でのリニアリティを改善し、歪みを抑えた。センターキャップ形状もR23からR15に変更し、凸量を増やすことで、聴感上、広がりある抜けの良い高域再生を実現したという。エッジ材料も、ブチルゴムエッジ素材を見直し、素材配合比率を変更。これにより、より伸びやかで広い音場空間を実現するという。

 ボイスコイルは薄さ80ミクロンに削り出した木のシートをボビンに成型した“ウッドボイスコイルボビン”を採用。音の伝達ロスを抑えて解像度を高めている。キャビネットはチェリー無垢材で、底板部には5枚2段構成の竹響板を装着。さらにチェリー響棒を組み込むことで、キャビネットから放射される音圧レベルが向上し、音場感やスケール感を高めている。

 また、キャビネットもバッフル上部に縦目のスプルース響棒を設置し、音場を拡張。ユニット磁気回路部の装着木材もチェリーからメイプルに変更し、形状や取付位置を最適化。不要振動低減効果による解像度向上と低重心な低音再生を実現可能にした。

予約購入の先着100名にプレゼントされるスピーカースタンド「LS-EXA3」

 再生周波数帯域は55Hz~20kHz、出力音圧レベルは82dB/Wm、インピーダンスは4Ω、最大入力は40W。外形寸法は120×264×161mm(幅×奥行き×高さ)、重量は2kg。付属のスピーカーケーブルは長さ3m。

 なお、同製品を予約/購入した先着100名に、専用スピーカースタンドの「LS-EXA3」をプレゼントする発売記念キャンペーンも実施。期間は10月21日~11月15日で、詳細はキャンペーンサイトで案内している。

□JVC
http://www3.jvckenwood.com/
□ニュースリリース
http://www3.jvckenwood.com/press/2011/sx-wd90.html
□製品情報
http://www3.jvckenwood.com/audio_w/hifi/sx-wd90/index.html
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【2011年7月22日】ビクター、“究極のフルレンジ”を目指したミニコンポ
-ウッドコーン新モデル「EX-AR9」を直販限定発売
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20110722_462467.html

(2011年 10月 21日)

[ AV Watch編集部 中林暁]