2009年7月12日日曜日

重度の肥満で新型インフルエンザが重症化か

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太りすぎで新型インフル、重症の恐れか

http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20090712-OYT1T00575.htm
新型インフル

 米疾病対策センター(CDC)は、太りすぎの人が新型インフルエンザにかかると、症状が重くなる恐れがあると発表した。

 CDCの判断の基になったのは、米ミシガン大学の報告。5月下旬から6月中旬までの間に、新型インフルエンザが悪化し、同大大学病院の集中治療室に運ばれた患者10人を調べたところ、9人の体格指数BMIが30以上(高度肥満)だった。

 7人はBMIが40を超えていた。死亡した3人のうち2人が肥満で、従来の重症患者には見られなかった肺血栓を起こしていた。

 これまで、重症化の危険があるグループとして知られていたのは、ぜんそく・糖尿病などの持病のある人や乳幼児ら。最初に感染が広まったメキシコで、新型インフルで死亡した人の4分の1が肥満だったという報告もあったが、糖尿病などの持病も抱える人が多く、肥満との関係は、はっきりしていなかった。
(2009年7月12日19時04分 読売新聞)

豚インフルエンザ:重症患者共通の特徴として肥満に注目-専門家

http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003013&sid=alNTdVNe7CLU&refer=jp_us

7月10日(ブルームバーグ):豚インフルエンザ(新型インフルエンザ)に感染し、重症となった人の多くに見られる共通の特徴として、肥満が注目を集めている。

英グラスゴーから豪メルボルン、チリのサンティアゴから米ニューヨークに至るまで、豚インフルエンザを研究している専門家は、病院からの報告が裏付ける一定の傾向に着目。肥満度を示す体格指数(BMI)が40を超え病的肥満患者とされる人が豚インフルエンザに感染すると、治療困難で死に至る恐れもある呼吸器の合併症を発症するという。

世界保健機関(WHO)は、豚インフルエンザと肥満まん延の組み合わせの危険性を確認し理解を深めるため、データ収集に取り組んでいる。スイスの製薬会社ロシュ・ホールディングはさまざまな研究結果を組み合わせ、患者の体重に応じて抗インフルエンザ薬「タミフル」の処方を変えるべきかどうか検討を進めている。

WHOの新型インフルエンザ対策担当、進藤奈邦子医務官は「病的肥満は重症患者に最も多く見られる特徴の1つだ」と指摘。「大きな問題になっている」との見方を示した。

ただこれまでのところ、データはいくつかの事例に基づくものだけであり、世界や国レベルの報告はないという。

経済協力開発機構(OECD)によると、米国、英国、オーストラリアでは、過去30年間で肥満率が3倍になった。途上国でも肥満は増えている。

翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先:東京 柴田 広基 Hiroki Shibata hshibata@bloomberg.net Editor:Fumihiko Kasahara 記事に関する記者への問い合わせ先:Jason Gale in Singapore at j.gale@bloomberg.net
更新日時:2009/07/10 11:53 JST