2009年4月16日木曜日

メタボリックシンドローム要因持つ人の心臓病・脳疾患死亡率は2倍

循環器病、複数のメタボ要因で死亡リスク2倍 厚労省研究班

http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20090416AT1G1600J16042009.html

 高血圧などのメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の関連要因を複数持つ男性が循環器病(心臓・脳疾患)で死亡するリスクは、要因を持たない男性の約2倍になることが16日、厚生労働省研究班の大規模疫学調査で分かった。肥満があってもなくても傾向はほぼ同じだった。

 日本では、内臓脂肪型肥満(男性が腹囲85センチ以上、女性が同90センチ以上)に加え、高血圧、高血糖、脂質異常の3つのうち2つ以上を併せ持つ状態をメタボとしている。研究班は「現行の診断基準は肥満でない高リスク者を見落とすおそれがある」と指摘している。

 研究班(主任研究者=津金昌一郎・国立がんセンター予防研究部長)の斉藤功・愛媛大学准教授が全国の40―69歳の男女約3万4000人を13年間にわたり追跡調査した。肥満かどうかの指標には、腹囲の代わりに体格指数(BMI)を使い、BMI25以上を肥満とした。(16:00)

メタボで循環器死亡リスク増=肥満なくても要注意-厚労省研究班

http://www.jiji.com/jc/zc?k=200904/2009041600325

 肥満や高血糖などメタボリック症候群の関連要因を併せ持つ人は、循環器疾患(心臓・脳疾患)で死亡するリスクが高いことが、厚生労働省研究班の大規模疫学調査で分かった。肥満があってもなくても傾向は同じだった。
 米国では肥満を含む5つの要因のうち、いずれか3つ以上で同症候群と定義しているが、日本の定義は肥満に加えて他の要因2つ以上。研究班の斉藤功愛媛大大学院准教授は「日本の診断基準では、肥満のない高リスク者が見逃される恐れがある」としている。
 研究班は1990年と93年、全国11地域の40~69歳の男女約3万4000人の健診データを登録し、2005年末まで追跡した。この間に循環器疾患で304人、がんで947人が死亡。メタボリック症候群に該当する人は、心疾患による死亡のリスクがそうでない人に比べ1.9~2.6倍と高かった。がん死亡との関連はなかった。
 肥満がなくて2つ以上のメタボ要因を持つ人の循環器疾患死亡リスクは、全くない人に比べ男性2.1倍、女性1.8倍。肥満があって2つ以上の場合でも男性2.2倍、女性1.8倍で、ほぼ変わらなかった。
(2009/04/16-11:43)