紫外線にあたると瞬時に色が変化、日本人研究者が画期的素材を開発
http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=2009042713262009/4/27 13:26 - 普通の環境では透明なのにも関わらず紫外線にあたると瞬時に色が変化する画期的なフォトクロミズム(photochromism)材の開発に日本人研究者が成功していたことが24日、米化学学会(American Chemical Society)の学術専門誌に掲載された論文により明らかとなった。
この素材の開発に成功したのは青山学院大学理工学部の阿部二朗(Abe, Jiro)准教授を中心とする化学研究グループ。
研究グループはフォトクロミズム材の開発過程でhexaarylbiimidazole(HABI)誘導体に紫外線を照射すると数10秒程度で遅延で色調が変化することに着目。その上で、HABI誘導体の化学構造を解析することで、HABI誘導体にナフタリン化合物やシロファン化合物を加えることにより色調変化の速度を180ミリから30ミリ秒にまで高めることに成功した。
研究グループが開発に成功したこの新素材は色調変化を数千回繰り返すことができるという安定性も備えており、太陽に向かうと瞬時に黒く変化するサングラスや、次世代光ディスクの媒体などへの応用が期待されている。