2008年11月13日木曜日

ゴールドムンド社テロス5000詳報

常設展示が決まったゴールドムンド社テロス 5000詳報

日本にはイベントなどでも持ち込まないと思っていたTelos 5000だが、IASJ 東京International Audio Showや各地域のオーディオショウで聴くことができ、その大きさや価格、それ以上に飛躍的な音と性能で日本のオーディオマニアに話題となった

もう少し詳しいことがわかったのでメモしておく
さすがに「パワーアンプ」と括るにはその範囲を超えてしまっているTelos5000だけあって、仕様がほかのパワーアンプや過去のものと比べ常識はずれで違っている

まず電源だが、やはり1台で電源が3本必要となっている
これは必須で付属品としてついてくる
内訳は20A規格の電源が2つで、これは通常のパワーアンプ(メインアンプ)部分に利用される
大出力アンプであっても15Aタイプの電源を搭載していることがほとんどだが、前記2つの20A電源以外に15Aタイプの電源も1つある
これは制御部用の電源となる

この3つの電源はすべて接続する必要があり、どれかをはずして運用することはできない
だが、電源ケーブルはGoldmundオリジナル仕様のものが無料で付属してくる

スピーカー端子は2組付いていてバイワイヤー接続ができるようになっている
モノラルアンプなのでバイアンプになるわけではなく、そうしたいならもう1組テロス5000を買う必要がある

通常のスピーカー端子のほかに、そのすぐ上に特殊端子がある
これは独自規格のスピーカー端子で独自規格専用のスピーカーケーブルが必要となる
このアンプを買うと、そのオーナーに合わせて独自規格の専用スピーカーケーブルを製造するので通常は独自規格のSP端子のほうを使うことが多いだろう
どうしても使いたいケーブルメーカーが決まっている場合でなければ一般的な規格のほうのSP端子は利用しないだろう

なお、この独自規格のSP Cableは一般には販売されない
長さも決まっておらず、オーナーに必要な長さのケーブルが作られ付属してくる
付属なので無料とのことだが極端に長ければ追加料金があるかもしれない

ゴールドムンドのアンプらしく標準でデジタル入力ができる


イベントなどで鳴らしていたテロス5000は試聴用のプロトタイプか実際販売される実機か聞いたところ、この機種にはイベント用の試作機などはなくすべて本番用・販売機だということだ

話題がテロス 5000に集中して同時に発表されたTelos 1000が話題になっていないが、これは傑作だと思う
テロス2500で無限の駆動力、制動力、自然さ、さりげなさと言っていたが、テロス5000の開発でよほどすばらしいノウハウが蓄積されたのだろう

とにかくテロス1000はすばらしく心奪われた

2500は自然さと奥ゆかしさ、『すごいでしょ』というハッタリが全くないアンプだが、
それに対して1000は活発、快活。スパッとした反応でシビれた
まあ、エージング前だったのかもしれないが

聞く前はテロス2500と600の間になんで作っちゃったのか?
必要がないのでは?
という判断が自分の中でほとんどを占めていたが、これは素晴らしい
これだと2500は損だ
音が違っているので好みが合えば2500のほうがいいということもあるだろうが、買った人としてはつらい

ゴールドムンドは妙にパワーアンプが良くなっているのはなぜなのか?
テロスシリーズは400までは聴いている
以前の二桁の20番台シリーズは、下位機種と上位機種で落差がありすぎ見るべきものがなかったが、そのころの連想で600より下位機種は聴く気がしなかった
しかし400は小気味よくやや若い雰囲気でよかった(あまり真剣に聴いてないが)
以前のシリーズもこれに近い程度の音を出すべきだった
あまりに気を逆なでする耳障りな音だったので長く嫌っていた時期がある
カーボンにしようがうるさいものはうるさかった
こういう音だったら毛嫌いすることもなかった

早くパワーアンプ以外のシリーズも改良してほしい
プリが置いてけぼりなのはみっともない


ここまで高額機で、しかもほとんど予約でいっぱいで、すでに売れているので世界のどのショップでも置くことがないと思っていたが展示する店があった
ダイナミックオーディオの川又氏のところで導入、常設するとのことだ
驚いたと同時に会社は大丈夫かと心配した

まあ、ティアックTEAC/エソテリックESOTERICが輸入代理店をしているアバンギャルド・アコースティックAvantgarde Acoustic社のTRIO+BASSHORN 18,900,000円 運搬費/据付費は別途[受注生産]も常設していたこともあるので平気なのだろうが…
すごいと思った