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メラノーマは独特の外観で発見できる
メラノーマ(黒色腫)は、さながら「みにくいアヒルの子」のように、ほかの良性のほくろ(色素性母斑)とは著しく異なる外観を示すものであると米メモリアル・スローン・ケタリングMemorial Sloan-Kettering癌センター(ニューヨーク)の研究グループは報告している。メラノーマは早期発見できれば外科手術により治療することができるが、良性のほくろと区別するのが難しいことがある。
今回の研究では、色素性病変専門医8人、一般皮膚科医13人、皮膚科看護師5人、非臨床医療従事者8人の計34人に、12人の背中の写真を評価させた。この12人にはいずれも、形の不均一なほくろが8個以上あり、このうち5人にはメラノーマ病変が1個あった。参加者に写真を見せ、ほかのほくろとは異なって見える病変を挙げるよう指示したところ、5個のメラノーマ病変がすべて挙げられ、良性のほくろでこれに当てはまるとされたのは140個中わずか3個(2.1%)にとどまった。
悪性メラノーマについては、参加者の少なくとも85%が異常であると判断したのに対して、良性病変を異常と判断した比率は最大で76%であったという。明らかに異常に見えるとされた病変は4個で、いずれも悪性メラノーマであった。色素性病変専門医はメラノーマを100%特定できたのに対して、一般皮膚科医は89%、看護師は88%、非臨床医療者は85%であった。
この知見から、外観の違いを見ることがプライマリーケア医(家庭医など)によるスクリーニング方法として有用であるほか、自己チェックにも役立つことが示されると研究グループは述べている。この研究は、医学誌「Archives of Dermatology」1月号に掲載された。
(2008年1月23日/HealthDayNews)
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