2009年10月17日土曜日

やっとメスが入る外交官の巨額在外手当

やっとメスが入る 外交官の巨額在外手当

http://news.livedoor.com/article/detail/4400660/
2009年10月17日10時00分 / 提供:ゲンダイネット

●在勤手当が月に77万円 家賃補助が100万円

 政府は、外務省の外交官の手当を削る方針を固めた。13日、福山哲郎外務副大臣が発表したもので、来年度から「在外手当」を減額するという。

 在外手当は海外の大使館や領事館に勤務する人に支給される手当だが、これがベラボーなのだ。たとえば米国の日本大使館の場合、在外手当のうちの在勤基本手当は大使が月額77万円。等級が最も低い9号の人でも21万4500円が支給される。

 大使はこの手当だけで年に924万円を手にするわけだが、驚くのはまだ早い。このほかに住居手当や配偶者手当、子女教育手当など、もろもろの手当がつくのだ。

 それも目をむく高額。子女教育手当は現地の教育費が高額な場合、小中学生が上限14万4000円、高校生は13万5000円が支給される。月額である。住宅手当にいたっては北京やモスクワの場合、公使には100万円の家賃補助が出る。完全に貴族生活だ。

 もちろんこれは手当であり、このほかに本俸がある。大使の場合、本俸はザッと2000万円。ずっと海外勤務の外交官は手当だけで生活でき、本俸は丸々貯金通帳に残る。民間なら何をやろうと勝手だが、これらの収入は全部が国民の税金。外交官が血税をやりたい放題に食い物にしているわけだ。

 外務省事情通が言う。

「外交官は夢の職業です。海外に赴任すれば食事からプライベートまで公費でまかなえ、“海外赴任5年で豪邸が建つ”といいます。実際、40代で5000万円貯めたなんて話は外務省ではごく当たり前のこと。奇妙な手当もあります。そのひとつが配偶者手当。大使や一般の職員が妻を伴って赴任した場合、妻は夫の在勤基本手当の2割をもらえる。駐米大使の夫人なら毎月約15万円の計算。外交官でもない、単なる妻にこんなに払う必要があるのか疑問です」

 この削減方針は13日の政府与党政策会議で衆院外務委員長の鈴木宗男議員が提案したもの。ここは外務省の裏も表も知り尽くした天敵・宗男に登場願って、庶民の金銭感覚というものを外務官僚にタタキ込んでもらうしかない。

(日刊ゲンダイ2009年10月14日掲載)