2009年10月14日水曜日

ものぐさダイエット術-気持ちに逆らわない食事法

ダイエット 健康・スポーツ

ものぐさダイエット術、食べたい気持ちに逆らわない食事法8

http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/pickup/20091009/1029533/

2009年10月14日

 メタボな体は気になりつつも、やせる努力ができない、続かないという人も多いはず。そんな人向けに日常生活の少しの意識変化や心がけで変わるプチダイエット術を、ダイエットカウンセラーの伊達友美さんに教えてもらった。まずは、できそうなものから少しずつトライしよう!

(文/原口 りう子 イラスト/佐瀬 麻友子)

朝は1杯の水と生のフルーツを1種類
昼はご飯+たんぱく質をしっかり摂取

 前の晩、遅くにたくさん食べたせいで胃がもたれている。とはいえ、朝はしっかり食べないとやせられないからと、トーストなんか食べてはいないか? 実はこれが間違い。体が不要のサインを出しているのだから、無理に食べる必要はない。ただし誰でも朝は脱水状態ゆえ、水分補給は大切。さらに酵素を体内に入れ、排泄を促す意味で、生のフルーツ1種類、これでOK。

 そして昼はご飯を主食に、プラス手のひらサイズの量を目安に、たんぱく質のおかずを選ぶ。ステーキでも焼肉でもいい。ダイエット中は、つい栄養源となるものまで減らしがちだが、代謝アップのためにも栄養不足は禁物。特に昼間は肉、魚などのたんぱく質をしっかり摂取しよう。

居酒屋では、一番やせている人に
メニューを選んでもらう

 太っている人の多くは、同じものを同じ量、同じ時刻に食べている。これこそまさに太る食べ方。つまり、無意識のうちに行っている習慣的な食べ方が、太る原因となっているのだ。逆にいえば、やせている人はやせやすいものを食べている、ということ。なので、やせたいならそのまねをすればいい。例えば夜、居酒屋に行く場合、メンバーの中で一番やせている人にメニューを選んでもらう。すると、いつも自分が食べないものが食べられるという発見ができ、食のバリエーションも広がる。そもそも自分が選ぶものはだいたい決まっていて、それが栄養の偏りになり、太る原因となる。人に選んでもらうことで、食の見直しもできるというわけ。

お酒は心の栄養。楽しい飲み会では
自分が好きなお酒を飲めばいい

 そもそも健康を気にするなら、お酒は控えたほうがいい。だが、好きなものを無理に我慢すれば、ストレスがたまるだけ。それを解消するためなら飲めばいい。

 お酒はいわば心の栄養。そんなときに、太るのを気にしてお酒のカロリーを考えたりしても無駄。気の合う仲間との楽しい飲み会ならば、自分が好きなお酒を楽しく飲むのが一番だ。

 ただし、惰性で飲み続けるのはやめること。また、ビジネス上の飲み会では、飲みすぎてもいいことはない。ビジネスチャンスを逃さないためにも、まず仕事第一を考えた飲み方を。思いきり飲んでいい飲み会か、そうでないかを見極め、場面に応じたメリハリのある飲み方を心がけよう。

栄養が凝縮した旬の食べ物を
積極的に食べる心がけを

 魚にも野菜にも果物にも、旬がある。旬の食べ物にはそのときに必要な栄養が凝縮しているから、自然に従い、旬の味を満喫すべき。今そのとき、そこでしか食べられないものは、体を元気にしてくれる。例えばピザやから揚げは、いつでも食べられるのだから、それより今しか食べられないものを探して、優先すべき。そのためには食に対して興味を持つことも大切だ。無意識に惰性で食べていては、そのものの本当のおいしさも感じとれない。いけないものを減らすというより、今まで食べていないものを増やせば、余分なものは押し出されていく。本当においしいものだけを選んで食べられる体にするためにも、正しい栄養補給を考えよう。

自分が欲するものを欲するときに食べ、
どんぶり勘定で帳尻合わせを

 お腹がすいていないのに、昼になったから食べる、とか、今のうちに食べとかなきゃ食べられなくなる、というような思いこみも捨てよう。食欲がないときは、たとえランチタイムでも、野菜ジュース1本飲んでつなげばいい。第一、あなたのベルトの上には、しっかり体脂肪がのっているではないか! そのぽっこり脂肪は、食べられないときのための備蓄。ゆえに食べないという選択肢だってあるのだ。体が欲していないのに食べれば、それはムダ肉=贅肉になる。逆に食べすぎたと思ったら、お腹が減るまで食べずにいて、次の食事は半分にするか、一食抜く。細かいカロリー計算は必要ないが、次の食事でなんとなく帳尻合わせをすることは大切なのだ。

悪い油の代表、コーヒークリームと
マーガリンは即刻やめる!

 肉の脂身や揚げ物の油はいけないと思っていても、コーヒーに入れるクリームやトーストに塗るマーガリンには抵抗ないという人も多いはず。だが、これがいけない。これらには、悪い油、トランス脂肪酸が多く含まれる。欧米においては、心疾患やがんの一因になりかねないとして、排斥運動が起こっているほどだ。逆にいい油は魚、クルミ、クリ、エゴマなどに含まれるn3系の脂肪酸(αリノレン酸)。刺身など生の魚を食べたり、瓶入りで売られているシソ油やエゴマ油を意識して摂取するのがいい。ただし、酸化しやすいので、熱は加えず、ドレッシングとして使ったり、小さな容器に入れ替えて携帯し、味噌汁などにひと振りするというのも手。

間食はガマンしない。お薦めは
ナッツやドライフルーツ

 ダイエット中に間食なんて、と思われる方も多いと思うが、小腹がすいて夜まで持たないと思ったら食べるべき。問題なのは何を食べるか。ここでクッキーや菓子パンに手を出したらおしまい。消化のために、ミネラルやたんぱく質を余分に使ってしまい、元の栄養よりマイナスになって、逆に食欲が増すからだ。例えば野菜ジュースを1本飲むとか、無塩タイプのナッツやドライフルーツなら大丈夫。これらはビタミン、ミネラル、食物繊維が多く、お薦めだ。ただしミックスナッツのような塩分過多なうえ悪い油でローストしてあるものは避ける。殻つきピーナツやクリの殻をむきながら食べると、食べるまでに時間がかかるので、少量で満足できる。

炭水化物は選んで減らす
粉物は控えて、米を食べよう

 ダイエットするなら、炭水化物は控えめにと考える人も多いが、大切なのは「選んで」食べること。お薦めは白米だ。それなら、玄米や十穀米のほうが体に良さそうと思うかもしれないが、必ずしもそうではない。食べ慣れていないと、消化に時間がかかり、特に胃腸の弱い人には不向きなのでむしろ白米を選ぶほうがいい。NGなのはパン、ラーメン、お好み焼きなどの小麦製品。これらは体を冷やし、代謝を下げてしまう。そこで、例えば朝食のパンは餅に、お昼のスパゲティはピラフに、グラタンはドリアに変えてみる。米の消費量が激減している一方で激増するメタボ人口。これも米食の低下、小麦粉の摂取増ゆえ。まずはご飯。これが鉄則だ。