Microsoft、Officeの海賊版対策プログラムをひっそり終了
Officeの海賊版対策「Office Genuine Advantage」が終了した。Microsoftは「役割を十分に果たしたため、打ち切りを決定した」としている。
OGAプログラムはWindows Genuine Advantageプログラムの派生版としてスタートしたもの。Microsoftは従来、海賊版対策には積極的に対抗しているが、New York Times紙が今年9月、「ロシア警察は海賊版ソフトの取り締まりを口実に国内の権利擁護団体への強制捜査を行っている」と報じたことで、ちょっとした論争が巻き起こった。
この報道を受けて、Microsoftの広報担当ディレクター、ケビン・カッツ氏はNew York Times紙に宛てた声明文で次のように述べている。「我々は今回持ち上がった懸念を深刻に受け止めている。当社が海賊版対策のために外部弁護士に代行権を委任する際には、候補者を念入りに審査している。また厳しい基準と手続きを契約で定め、トレーニングを行い、その活動も細かく監視している」
9月13日には、Microsoftの上級副社長兼最高法律顧問のブラッド・スミス氏が同社の公式ブログにおいて、「非政府組織(NGO)が当社製品の正規版を無償で利用できるようNGOを対象に新たに片務的ソフトウェアライセンスを導入する」と発表している。このライセンスプログラムは2012年まで有効だが、延長もあり得るという。