2010年12月21日火曜日

癌ペプチドワクチンを共同開発-中外と大日本住友

医療介護ニュース > 医薬品・薬事

がんペプチドワクチンを共同開発へ-中外と大日本住友

http://www.cabrain.net/news/article/newsId/31592.html

 中外製薬と大日本住友製薬は12月21日、治療用がんペプチドワクチン「WT4869」について、骨髄異形成症候群(MDS)を対象に国内でフェーズ1/2試験を実施すると発表した。同ワクチンは、中外製薬と大日本住友製薬が共同研究して創製した。

【関連記事】
骨髄異形成症候群治療剤など承認を了承-医薬品第二部会
骨髄異形成症候群の発症原因が明らかに
がんワクチン報道で朝日新聞を提訴、東大医科研・中村教授ら
タミフル減収などで通期予想を下方修正
米国子会社の売り上げ寄与で増収も減益-大日本住友製薬

 MDSは、血液がんの一つで、血球減少と急性骨髄性白血病への進展が見られる難治性疾患。国内では骨髄移植以外に治癒可能な治療法は確立されておらず、1998年の有病率は10万人に2.7人で、増加傾向にあるという。

 同ワクチンは、がん細胞に発現するWT1たんぱくの断片(ペプチド)で、患者に投与すると、WT1たんぱくを傷害する免疫細胞(CTL)を誘導し、がん細胞へ攻撃させることで治療効果が期待できるという。WT1たんぱくは、白血病のほか、肺がんや乳がんなどの固形がんで高発現し、さまざまながんの抗原にもなっていると示唆されている。このため両社は同ワクチンのほかのがんへの適応拡大も視野に入れているという。

( 2010年12月21日 20:04 キャリアブレイン )

関連キーワード:ワクチン がん医療