がんペプチドワクチンを共同開発へ-中外と大日本住友
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/31592.html中外製薬と大日本住友製薬は12月21日、治療用がんペプチドワクチン「WT4869」について、骨髄異形成症候群(MDS)を対象に国内でフェーズ1/2試験を実施すると発表した。同ワクチンは、中外製薬と大日本住友製薬が共同研究して創製した。
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MDSは、血液がんの一つで、血球減少と急性骨髄性白血病への進展が見られる難治性疾患。国内では骨髄移植以外に治癒可能な治療法は確立されておらず、1998年の有病率は10万人に2.7人で、増加傾向にあるという。
同ワクチンは、がん細胞に発現するWT1たんぱくの断片(ペプチド)で、患者に投与すると、WT1たんぱくを傷害する免疫細胞(CTL)を誘導し、がん細胞へ攻撃させることで治療効果が期待できるという。WT1たんぱくは、白血病のほか、肺がんや乳がんなどの固形がんで高発現し、さまざまながんの抗原にもなっていると示唆されている。このため両社は同ワクチンのほかのがんへの適応拡大も視野に入れているという。
( 2010年12月21日 20:04 キャリアブレイン )
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