2010年3月20日土曜日

飲酒で記憶が無くなるのはナゼか?

柔道で絞め技を我慢しすぎると気絶する癖がつくらしいが、飲んで記憶が飛ぶのも癖になる。
自分も飲みすぎて記憶が飛んでから、しばらく2~3年は記憶が飛びやすくなった。
ビール1杯でも次の日になると記憶が無くなっている。
飲んでる時は「1杯だけだから酔ってないなあ。記憶も完全にあるし、飲む前の記憶も思い出せるし、あの日は飲みすぎだったんだ」とハッキリ完全な記憶がある。
ところが次の日、飲んだ時のことがスッポリ抜け落ちている。
このまま治らないのかな、と思っていたら数年後には、ほぼ元の状態に戻った。

病気で気絶するのも柔道でガマンしすぎと同じようにクセがついて困った。
病気の場合はわざとやってるわけではないので自分ではどうしようもないが、本当にびっくりするほど気絶しやすくて困った。
家の中ならともかく、道路とか電車とか、フロ場とかで「ヤバイ、気絶するパターン。気絶しそう!」と本当に困った。
『気絶するくらい具合悪いんだろう。身体気をつけたほうがいいよ』と他の人は思うだろうが、全然大したことがない時にもスーッと意識を失いやすい。ちょうど調光機能付きの白熱電球の明かりを絞って消すときのように周り(視界)が暗くなっていく。その時見える範囲も映画やテレビ番組の演出のように楕円形に小さくなっていく。その時見えている楕円の外は真っ黒になっている。
視界だけではなく音(耳)もボリュームを絞るように音が小さくなっていきどんどん聞えなく、静かになっていく。その時は静かな環境でもびっくりするほど周りの音がうるさいものなのだと気づく。
気絶したことがないと絶対にわからないことだが、静かな環境でも道路工事しているように世の中はうるさいんだ、とつくづく気づかされる。何度気絶してもそうだ。
ちょうど、FMで放送局がないところを選んでシャーッという音をかなりの大音量流れているような状況が日常なんだというのに初めて気づく。意外と日常ってうるさい。普段は聞こえない、遠くの部屋の弱くかけたエアコンのファンの音とか、違う家の換気扇の音とか、実は人間は聞こえているらしい。そういった音がすごくうるさく聞こえる。
初めて気絶した時は「ああ、死ぬんだ」と最後に思って意識を失った。ほんとに何もない(映像も、感覚も身体の重さも何もないという意味)静かな世界だった。

目や耳だけでなくすべての感覚がなくなっていくので身体も急に、立っているのか横になっているか逆さになっているのかわからなくなり皮膚の感覚や、普段感じてない重力で引っ張られている身体の重さとかも急に感じなくなっていく。
すべての感覚がなくなっていくときはものすごい気持ちのよさで、人は(脳は)身体を制御する感覚や情報から解放されるとどれだけ楽なのかとほとほと感心する。
気絶する直前がその人の人生で一番つらい具合の悪さだが、その後の意識を失っていくときはこの世のものとは思えない気持ちよさだ。
たまに気絶遊びとか、SMプレイで首を絞めて意識を失う行為のマニアが死亡する記事があるが、あの感覚は確かに離れられない人が出るのも分かる。
生物って死ぬときは苦しまないように、気持ちよくなるようにできているんだなと思う。

しかし気絶癖が無くなって本当によかった。
電車のホームだろうがどこでもほんのちょっと一瞬おなかが痛い、という程度で気が遠くなっていた。すごく困っていたが、最近はそういうことはない。

飲みすぎると記憶をなくすのはどうして? (夕刊フジ)

http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/n_drunken__20100320_5/story/20fujizak20100320021/

 送別会、花見と、お酒を飲む機会が増える時季。「お酒を飲みすぎて昨夜の記憶がない」などとよく言うが、これって、なぜ起こるのか? 医療法人社団榎会・榎本クリニックの深間内(ふかまうち)文彦院長に聞いた。

 「記憶は脳内のいくつかの部位が連携して担当しており、代表的なところが大脳辺縁系にある『海馬』という領域です。この海馬にアルコールの影響が及ぶと、海馬の働きが抑制され、記憶力が低下し、物忘れがひどくなるんですよ」

 飲酒時のことをおぼえていない「ブラックアウト(一過性全健忘)」という現象は、このためであり、「飲んでいたときの記憶を度々なくす」というのは、適正飲酒レベルをはるかに越えている証拠と深間内院長は言う。

 「アルコールの血中濃度と酔った状態には関係があり、軽く抑制がとれて気分が良くなる『ほろ酔い』といわれる段階は、ビールなら1、2本、日本酒1、2合 (血中濃度0.02-0.1%)。それ以上の酩酊期(ビール4-6本あるいは日本酒4-6合程度。血中濃度0.1-0.2%)では、足元のふらつき、千鳥足、何度も同じことをくどくどしゃべる、支離滅裂、大声を上げるなどの症状が出現します」

 ちなみに、ろれつが回らなくなる、千鳥足になるなどは、運動を制御している小脳に対するアルコールの影響によるもので、転倒・転落・入浴中の死亡などの原因ともなるという。

 「さらに飲酒量が増えると、脳の最も深いところにある『脳幹部』にまでアルコールの影響が達します。すると、意識障害や呼吸停止に陥ることもあるんですよ」

 血流に乗って脳に運ばれたアルコールは脳を外側から内側にむかって徐々に麻痺させていき、危険度も徐々に高まるということだ。

 「急激なアルコール血中濃度の上昇を防ぐためには、空腹で飲まない、つまみを食べながら自分のペースでゆっくり飲む、自分の適量を知っておく、休肝日を設けるなどがお勧めです」

 酔って度々記憶をなくす人は、かなり危険な状態のよう。ご注意を!

[ 2010年3月20日17時00分 ]
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