東大など、メタボの原因に関与するたんぱく質を発見
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx1020091107eaak.html掲載日 2009年11月07日
東京大学の佐藤隆一郎教授らはメタボリック症候群の原因である脂質代謝の異常にかかわるたんぱく質を発見した。ヒトの肝臓細胞への遺伝子操作を行い、細胞内の小胞体にあるたんぱく質がかかわることを突き止めた。コレステロール代謝を制御する分子機構の解明は初めてという。肥満の予防薬や治療薬などの開発が期待できる。詳細は米科学誌ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリーに掲載された。
小胞体はたんぱく質の加工や不良なたんぱく質の品質管理などを行う。また、肝臓内の脂肪酸やコレステロールの代謝を「SREBP」というたんぱく質が調節することが知られている。
小胞体にある「TRC8」というたんぱく質が、コレステロールの代謝にかかわるたんぱく質「SREBP―2」に結合し、SREBP―2の活性化を抑えた。TRC8はがんを抑える因子として発見されたが、詳しい機能はわかっていなかった。