2009年11月20日金曜日

公立校の組合教師の闇、真相明かす本が出版

「学校の先生が国を滅ぼす」 公立校の陰湿な舞台裏明かす本出版

http://sankei.jp.msn.com/life/education/091120/edc0911202253001-n1.htm (1/3ページ)
2009.11.20 22:51
このニュースのトピックス:学校教育

 大阪府内の養護学校の元校長が学校の運営を乱し続ける組合教師の振る舞いを明らかにしたリポートが注目を集めている。そこで告白された、校長への糾弾の数々を垣間見ると、深刻な学校の無法地帯ぶりが浮かび上がる。リポートは『学校の先生が国を滅ぼす』(一止羊大=いちとめよしひろ=著、産経新聞出版)の著書でまとめられ、版を重ねている。リポートの中から、学校運営の深刻さを象徴的につづられた部分を抜粋した。

■「民主的運営」とは

 赴任後、初の職員会議。職員を前に挨拶をしようにも、議長の教師は発言させない。発言を求めても議長がけげんに「このまま議事に入ります」。

 「おかしい」と訴えると職員から反発を伴うざわめきが起こる。法律では学校の校務の全決定権は校長にあり職員会議ではない。にもかかわらず組合教師は「民主的な学校運営」を掲げて要求を突きつける。

 この日も校長の発言後、「議長!」。教員同士の連絡調整役を果たす主任教員への任命の反対決議が提起された。一斉に起こる拍手に呆然とする校長。主任教諭も現場の勝手な決議でゆがめられていった。

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■はしごを外す教委

 校長が長年の慣行に異議を唱え、勤務時間中の組合活動や「中抜け」と呼ばれる“職場離脱”を正そうとすると、組合教師が押しかけてくる。

 教師「なにわ方式を知らんのですか」

 校長「何ですか」

 教師「組合に出席するさい、年休届を出さなくて良いという教育委員会との取り決めです。一応届けを出して後で破り捨てる。いわゆる『破り年休』です」

 校長「そんな話は聞いたことがない」

 教師「うそだと思うなら教委に聞いてみたらいい」

 教委に確認すると「あります」。悪しき慣行は教委のお墨付きだったのだ。

 組合教師の中傷に反論文書を作ると、教委が「こんな文書を校長が組合に渡してどうするつもりか」「新聞沙汰になったらどうする」。

 校長批判はやりたい放題で許される。しかし、一切の釈明、反論は教委に封じられる。正常化に向けて動いてもはしごを外すのは教委で、校長を支える気などない。

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■「大綱化」=「何でもあり」

 国旗国歌の指導はどんなに言葉を尽くしても「戦争賛美」「強制」「押しつけ」「内心の自由」などと聞き入れられない。職員会議は深夜まで連日続く。

 その際に組合教師によって持ち出される論理が「学習指導要領は大綱に過ぎない」という理屈だ。

 学校現場で何を教えるかは指導要領に明記され、無視は許されない。しかし、指導方法や授業には教師の個性や創意工夫に委ねられる面もある。過去の裁判でも指導要領は「法規」であると同時に「大綱」とも認められ、一定の教師の裁量を容認する。

 ところが組合は「大綱」を理由に、指導要領を蹂躙する。

 校長はこう述べている。「この本に書いたことは程度の違いはあってもわが国のどの公立学校でも普通に見られる現象だ」