2008年8月15日金曜日

ロジテック、ヘッドホンのアルティメイト・イヤーズを買収

これはダメだ。うまくいかないだろう

iPodでヘッドホンに注目が集まりオーディオマニアではない一般人でもヘッドホンを変える、買い換えるという行為がされるようになったがすでにピークは過ぎた
ブームは終わっている

iPodでヘッドホンブームが起きたのは、アップル社が初期にシュアー社のインナーイヤー・カナルヘッドホンを推奨したこと、
また付属のイヤホンの音質が気に入らない、壊れたので買い替え、
それに音質に関してまったく興味がないが、皆と同じのじゃイヤ、オシャレなのにしたい
大体はこのたぐいで購入しヘッドホンが売れはじめた

そして交換してみたら音が違ってビックリ
音が変わるなんて思ってもなかったオーディオマニアではない一般人が買い始めてブームになった

人間、思ってもいなかったカルチャーショックを受けると最初のうちは熱病にうなされるようにそれに凝るものだ
『自分が買ったのより他のがもっといいんじゃないか?』
『自分の持ってるのは実は良くないんじゃないか?』
『一番いいのだとすごいんじゃないか?』
『とにかく、一番はどれ?』
と思うもの
でもそれは初期のことだ

趣味になった人はともかくそうでない一般の人は、熱狂した後は冷めていき、いつまでもどこまでも音質を追い求めようとしなくなるのは当然
普通の状態に戻るのがあたりまえだ

もうこの1年くらいは新しいヘッドホンが出てもオーディオマニアはともかく一般向けに話題になっていない
一般向けのメディアでも以前のようにここぞというばかりに先を争い報道し、各社製品を集められるだけ集めて試聴特集の記事を載せることはもうない
2006年くらいがピークだろう

オーディオを趣味にしていない人の会話を聞くと『スピーカー買い換えたら音が違っててビックリしたよ。数千円もしたけど。スピーカーごときで何で1万ちかくするの?音良くなったけど』と売り場の会話や感想を見る
スピーカーが一番音が変わるので、『変わらない』とか変わらないと思っていること自体が驚くが一般人はそうなのだろうなと理解した

そういう人々がヘッドホンの買い替えで音が変わることに驚き、新鮮さから凝ったのはわかる
でも興味は別に移っている


今回の買収で「わかってない」と思わせる一番の内容がさらっと短く書いてある
>屋内外で使えるデジタルスピーカーの製作を準備しているという。
まったくダメだ
倒産してしばらく経つので社名は覚えていないが、屋外スピーカーメーカーはまずうまくいかない
マイケル・ジャクソンが庭中に大量に設置して有名になったロックポートなんとか社や、日本では透明なガラスで球体のスピーカーが有名だったササキ(アコースティックだったか?)など屋外SPを高い比率で手がけるメーカーは会社がうまくいかない
売れすぎて好調すぎて倒産した、と判断するより、屋外スピーカーでは儲からないと判断するのが普通だろう

>ポータブルスピーカーなど、デジタルオーディオ関連製品のラインナップを拡大。
やっぱり無理だと思う
うまくいき売れるとしたらそういった製品を今ラインナップしているオーディオテクニカやサンワサプライ、エレコムがもっと売れているはずだ
ボーズは存在感あるが規模が大きすぎ、PCの周辺機器で収益を支えているとはいいがたい


スイスのLogitech、ヘッドホンメーカーUltimate Earsを買収
http://www.phileweb.com/news/d-av/200808/15/21687.html

AV&ホームシアターニュース 2008年08月15日

スイスのLogitech Internationalは、Ultimate Ears社を3,400万ドル(キャッシュ)で買収することを明らかにした。

Ultimate Ears社は、ミュージシャンやサウンドエンジニア向けのインイヤーヘッドホンメーカーとして成長を果たし、近年はiPhoneやDAP向けのヘッドホンも拡充している。またLogitech International(日本法人はロジクール)も、PC向けスピーカーやヘッドホンを数多く送り出しているメーカー。

今回の買収により、Logitech Internationalはヘッドホンやポータブルスピーカーなど、デジタルオーディオ関連製品のラインナップを拡大。現在、屋内外で使えるデジタルスピーカーの製作を準備しているという。

(Phile-web編集部)

関連リンク
・Logitech Internationalのニュースリリース(英文)
http://www.logicool.co.jp/index.cfm/172/4948&&cl=jp,ja