2010年1月15日金曜日

軽症で救急受診の患者から特別料金-診療報酬改定検討

救急外来の受診「軽症者に特別料金」見送り 2010年1月28日木曜日

救急病院の軽症患者から特別料金徴収も 診療報酬改定の骨子

http://sankei.jp.msn.com/life/welfare/100115/wlf1001151830002-n1.htm

2010.1.15 18:29
このニュースのトピックス:救急搬送受け入れ問題

中央社会保険医療協議会(中医協)は15日、長妻昭厚生労働相からの諮問を受け、平成22年度診療報酬改定の骨子を決定した。救急など医師不足が深刻な病院勤務医対策が柱となっている。

同日の中医協では、2月中旬の答申に向け、具体的な点数配分の議論も始まった。厚労省は救急医の負担軽減策として、重症患者向けの救命救急センターを受診した軽症患者から特別料金を徴収できるようにするルール案を提示。通常の窓口負担とは別に数千円(金額は個別に設定)の負担が必要になることを地域の住民に知らせ、安易な救急受診を抑制するのが狙いだ。

具体的には、救命救急センターで診察を受ける前に看護師らが重症度を確認(トリアージ)し、軽症判定でも患者の希望で受診した場合に特別料金を徴収できることとする。現在も特別料金は徴収できるが、ベッド数200床以上の大病院などに限定されている。

症状軽い救急外来患者から特別料金 中医協が検討開始

http://www.asahi.com/national/update/0115/TKY201001150383.html

2010年1月15日20時29分

症状が軽いのに救急外来を受診する患者から特別料金を徴収できるよう、中央社会保険医療協議会(中医協=厚生労働相の諮問機関)が15日、検討を始めた。救急医療に携わる病院勤務医の負担を軽くする狙い。2010年度の診療報酬改定に合わせて、4月から導入される可能性がある。

救急医療の現場では、軽症患者が自分の都合で休日や夜間に受診することが問題化している。07年中に救急搬送された約490万人の過半数は軽症と診断された。高齢者の軽症患者は07年までの10年間で2.5倍近くになった。こうした状況が医師らの負担を増やし、医療崩壊を招いたと指摘されている。

中医協で検討されている案では、救急外来に来た患者の状態を医師らが事前に確認し、軽症の場合には特別料金がかかることを説明する。それでも患者が希望して受診すれば、特別料金を徴収することができるようにする。

対象機関は、重度の患者を受け入れる救急救命センター(全国で221施設)に限定。救急外来での診療の優先順位を決める「トリアージ」を参考に各医療機関が判断基準を決め、値段もそれぞれ設定する。

現在も200床以上の大規模病院では初診料への上乗せが認められているなど、特別料金を導入している医療機関もある。例えば、昨年8月から診察料とは別に5250円の「時間外診療特別料金」を徴収し始めた鳥取大学医学部付属病院では、軽症患者が減っているという。

中医協では、幅広く特別料金を課すことで救急医療現場への軽症患者を抑制する方向で検討する。ただ、中医協の患者代表ら支払い側委員には導入に慎重な意見が強い。

医療機関の時間外料金が急増

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201001150042.html

'10/1/15

時間外特別料金を徴収する中国地方の医療機関が、5年間で3倍の27施設に急増したことが14日、分かった。夜間と休日の救急外来を受診する、入院を必要としない軽症患者から徴収する。緊急性の低い受診を抑え、医師不足で手薄になる時間外の救急診療現場の負担を軽減する。

中国四国厚生局によると、特別料金を徴収する医療機関数(2009年11月現在)は広島8、山口8、岡山6、島根4、鳥取1―に達した。04年の9施設から大幅に増えた。

岡山赤十字病院(岡山市北区)は、08年12月から3150円を徴収している。導入後1年間の時間外患者数は3万1195人で、前年同期に比べ2067人(6・2%)減った。竹原良一総務課長は「仕事の都合などで時間外に訪れる『コンビニ受診』を、徴収で抑制したい」と話す。

徴収には患者の理解が欠かせない。公立世羅中央病院(広島県世羅町)は06年に700円を設定した。しかし、反発する患者とのトラブルが相次ぎ、数カ月後に徴収を止めたという。

全国の時間外料金導入事例を調べた北海道大大学院の江原朗・客員研究員(公衆衛生学)は「緊急を要する患者まで受診を控えないよう、電話相談の充実なども併せて進めるべきだ」と指摘している。