2009年12月7日月曜日

「カシミヤ100%」偽物、特殊な光で鑑定

日本ではカシミアだけだったか繊維製品全般だったか『100パーセントでなくても100%と名乗っていい』という決まりがある。今もそのままかわからないが変わったと聞かないのでそのままだろう。
ちなみにハチミツも水あめを混ぜたものを『100%蜂蜜(はちみつ)』となのっていいルールになっていて以前騒がれたことがあった。
それもそのままだろう。

でもわかりにくいし変だ。

横行「カシミヤ」ニセモノ、特殊な光で鑑定

http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20091207-OYT1T00645.htm

 特殊な光を当てるだけでカシミヤの純度を測定する技術を、岩手県立大の研究チームが開発した。


 テラヘルツ波という電磁波で分子レベルの振動を起こし、羊毛などの混入を瞬時に見分けることができるという。「カシミヤ100%」をうたった製品が本物かどうかなど、鑑定の切り札として注目される。

 同大の倉林徹教授(52)(電子工学)によると、テラヘルツ波を繊維に照射すると、分子レベルの振動波が生じる。素材によって波長や強さが異なり、人間の指紋のように識別可能という。倉林教授らは、大手流通会社からの依頼で研究を開始。カシミヤや羊毛、綿、アクリル、ナイロンなど約30種類を調べ、それぞれ特有の振動波を確認した。カシミヤに肌触りが似ている羊毛も、間違えずに識別できた。

 カシミヤヤギのうぶ毛を織って作るカシミヤは、肌触りが良く、1頭から取れる毛量は200グラム前後に限られるため、最高級品として取引される。羊毛を混ぜるなど偽装表示が後を絶たず、業界では「生産量の4倍のカシミヤが流通している」とも言われる。

 カシミヤ製品の鑑定をしている「毛製品検査協会」(東京)は、製品から抜き取った毛を一つ一つ顕微鏡で調べている。1点につき1時間以上、費用も1万5000円以上もかかるため、鑑定を依頼する卸売り・販売業者の負担が大きい。

 課題は、長さ2メートル、幅1メートルもある装置の小型化だ。倉林教授は「数十秒で正確な判定ができ、大幅なコストダウンにつながる。民間との共同開発で小さな装置を作り、実用化を目指したい」と話している。

 テラヘルツ波 テラは1兆の意味で、光と電波の中間にあたる周波数(0・1~10テラ・ヘルツ)を持つ。約40年前、西沢潤一・元岩手県立大学長が人工的に作り出す方法を考案。エックス線では識別できない火薬や麻薬、食品添加物の検査などへの応用も期待されている。
(2009年12月7日14時52分 読売新聞)